子ども達の習い事

ニュージーランドでも、小学生から中学生くらいの子ども達は、放課後習い事をしている人が多い。

スポーツでは、ラグビーはもちろんのこと、サッカー、ネットボール、スイミング、テニス、ホッケー、体操、空手など、いろんな習い事がある。また、コーラス、絵画、ピアノやギターなどの楽器、ダンスなどを習っている小中学生もいる。

ニュージーランドで小中学生が習い事をするのは、いろんな理由があるけれど、日本と異なるのは、13歳以下の子どもがスーパーバイザーなしで家にいることが法律で禁じられているのも大きい。

日本のように、小学生が学校から一人で家に帰って、鍵でドアを開けて、自宅で一人で何かを食べてから、また自分で鍵をかけて出かけていく、ということはない。だから、学校が終わったら、保護者が迎えに行って習い事の場所まで送り届けることが必要だ。たまには、保護者同士で協力して迎えに行ったりもすることもあるし、自宅まで歩いて戻ってから保護者が習い事に送ることもあるけれど、子どもが一人で、あるいは子ども達だけで家にいることができないとなると、放課後は習い事をさせるのが一つの選択肢になってくる。

ラグビー王国のニュージーランドの子ども達はみんな、将来はオールブラックスになることを夢見ている。けれど、みんながみんなオールブラックスになれるわけではないし、プロで活躍できるわけでもない。それは保護者はよくわかっている。

だから、子ども達が「将来はオールブラックスになるんだ!」と言っても、保護者の多くは子どもをラグビーのエキスパートにさせるつもりはない。ではなぜラグビーをさせるのかと言うと、放課後子どもだけで家にいられないという理由もあるけれど、やはり親はラグビーを通して何かを学んでほしいと思っているからだ。

それは、サッカーやネットボールなどの他のスポーツでもそうだし、芸術などを習わせる時も同じだろう。ほとんどの親は、子どもがその道のエキスパートになってほしいわけではなく、いろんな習い事からいろんなことを学んでほしいと思っているのだ。

そう考えると、習い事をしてそれがどんどん上達するのもとてもいいことだけれど、なかなか上達しなくても、その経験から何かを学ぶ事ができればそれでいいのだと思う。

スーパーバイザーなしで家にいることができない子ども達。せっかく習い事をするのであれば、エキスパート育成もいいけれど、いろんな経験からいろんなことを学べるように習い事をするのもいいと思う。

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