NZの大学生活
先日、ニュージーランドの大学に通う日本人留学生と話をした。
彼は、ニュージーランドの高校で3年間留学をして、ニュージーランドの大学進学に足る単位、University Entranceを取得し、今年から大学でBusinessを学んでいる。
大学生活は「とにかく勉強する」とのこと。彼の休みの日の一日のスケジュールを聞くと、朝起きて勉強して、朝ご飯を食べた後ランチまで大学の図書館で勉強し、ランチの後少し自分の自由時間を作って、その後夕食まで勉強し、夕食の後もまた勉強する。
週末や休みの日もかなり勉強しているのだね、と聞くと、休みの日こそ勉強をしてキャッチアップしないと、平日は授業がものすごいスピードで進むので追いつけない、と言っていた。
私が、「大学のキャンパスを写真で見た人は、こんなところで大学生活が送れたらいいなあ、とみんな憧れるんじゃない?」と聞くと、彼は、「もうキャンパスを歩くだけで、プレッシャーを感じるし、チャイムの音が聞こえるだけで、しんどくなる」とのことだった。ものすごいプレッシャーの中で、よほど勉強しているのだろう。
授業は1コマ60分。教科書は基本使わない。授業中は先生がパワーポイントを使って説明をする。板書はほとんどしない。多くの学生はパソコンを使って先生の説明をメモする。手書きのノートを使う人は少ないようだ。
先生が授業で使うパワーポイントは、ウエブサイトあるいは大学のアプリを使って、パソコンや携帯電話にダウンロードできる。また、当日使う資料があればそれも同じサイトかアプリにアップしてあるそうだ。
その上、授業の様子が最初から最後まで録画してあり、後で見ることができる。授業によってはライブストリームもあるそうだ。
だから、「極端な話、授業に出なくても勉強はできるんです」と言っていた。例えば、風邪をひいて休んでも、なにかの用事で1週間程度実家に帰ったとしても、授業についていくことができる。
「絶対に出席しないと単位は出さない」というのではなく、「できるだけ学生が勉強できるような環境を大学側が整える」という姿勢がうかがえる。基本的には各授業で出席は取らないそうだ。
単位の取得は、課題提出や小テスト、学期末の大きなテストでほぼ決まる。課題ももちろんオンラインでダウンロードできる。50%以上の得点で一応合格だそうだが、勉強しないとそのレベルも取れないとのことだ。
私がニュージーランドのポリテクで勉強していた10年ほど前は、分厚い教科書もあったし、各自大きなファイルにプリントを挟んで持ち歩いていたけれど、時代は完全にオンラインになっている。
やはり、そんな環境のニュージーランドの大学で一生懸命勉強をしている学生と話をすると、こちらもエネルギーをもらえる。
彼には輝かしい未来しか見えない。
もし、チャンスがあるのなら、日本の大学もいいけれど、ニュージーランドの大学で必死に勉強する数年間を過ごしてみるのもいいと思う。
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