世界大学ランキング
一ヶ月ほど前に、英国のQuacquarelli Symonds(QS)社が、世界大学ランキングを発表した。
それによると、10位までの大学は以下のようになっている。
1位 マサチューセッツ工科大学(MIT)
2位 スタンフォード大学
3位 ハーバード大学
4位 オックスフォード大学
5位 カリフォルニア工科大学(Caltech)
6位 スイス連邦工科大学(ETH Zurich)
7位 ケンブリッジ大学
8位 ユニバーシティカレッジロンドン(UCL)
9位 インペリアルカレッジロンドン
10位 シカゴ大学
この順位は、6つの指標からそれぞれの割合でランクづけを行っている。
- 学者や研究者の評価(Academic Reputation from Global Survey)(40%)
- 雇用者の評価(Employer Reputation from Global Survery)(10%)
- 学生数と教職員数の比率(Faculty Student Ratio)(20%)
- 論文被引用数(Citations per Faculty from Scopus)(20%)
- 外国籍教職員比率(Proportion of International Faculty)(5%)
- 留学生比率(Proportion of International Students)(5%)
学者や研究者からの評価、学生数と教職員数の比率、論文被引用数で評価全体の80%を占めるので、この3つの評価が高いとランクも上がることが予想できる。
日本の大学では、東京大学が22位、京都大学が33位、東京工業大学が58位、大阪大学が71位、東北大学82位、名古屋大学115位、北海道大学132位、九州大学132位、早稲田大学196位、慶應大学200位などとなっている。
また、ニュージーランドでは、オークランド大学が83位、オタゴ大学が176位、ビクトリア大学が215位、カンタベリー大学が227位などとなっている。人口450万人で8つの大学しかなく、全大学の学生数合計が年間約17万4千人弱の国にしては、大健闘と言えるだろう。
QSの世界大学ランキングは、日本の偏差値別の大学ランキングとは全く異なる指標をもとにしているから、とにかく偏差値の高い大学を目指す、という価値観ではこの評価は理解できない。
QSの世界大学ランキングは、学者や研究者の評価、そして、学生数と教職員数の比率などの評価が高いとランクも高くなることを考えると、大学で学んだり研究したりする環境が整っている大学が上位にきているとも言える。だから、とにかく大学で勉強や研究をしっかりとやりたい、と考える人は、費用を含めた入学条件を調べて、世界の上位大学を目指してみるのもいいかもしれない。
ニュージーランドの高校に3年から5年間在籍してきちんと単位を取って卒業すれば、世界ランキング上位の大学進学に足る英語力や学力をつけることも十分可能だから、「偏差値の高い日本の大学」だけではなく、「勉強や研究の環境が整っている世界の大学」を目指すこともできる。
日本の予備校や塾が出している偏差値順の大学ランキングを眺めるのもいいけれど、世界の大学ランキングを見て、自分の可能性をもっと広げてみるのもいいかもしれない。
QS World University Rankings 2020
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