「想像力」と「受け入れる」
このブログでも何度か書いたけれど、これからの変化の時代に必要なことは、「想像力」と「受け入れる」という二つだと思う。
「想像力」は、自分と異なる立場、異なる文化、異なる考え方、異なる感じ方、異なる世界の人達のことを、自分の視点からできるだけ想像する力のことだ。
誰かの行動や言動に違和感を感じたり、理解できなかったりした時、「なんだこいつは!何を考えているんだ。常識がないのか!」と怒りを感じるかもしれない。でもそこで終わらずに、「ひょっとしたら、この人は、自分とは立場や文化、考え方や感じ方が違う、全く違う世界で生きている人なのかもしれない。」「だから、この人の行動や言動には、私の理解を超えた何かがあるのだろう。」と考えを巡らせてみる「想像力」だ。
「受け入れる」というのは、そんな「自分と違う世界」に生きている人達を、自分の世界に受け入れる、あるいは少なくとも受け入れようとすることだ。
行動や言動に違和感を感じる人を自分の世界に受け入れるのは、かなり抵抗があるだろう。でも、変化していく時代には、社会という抽象的なものだけではなく、そこで生きている一人一人の人間も変化していく。その変化は、ある場所やある年代に一斉に起きるのではなく、その中の一部から少しずつ起こっていく。だから、最初の変化は少数の人達に起こるので、どうしてもその人達を異端視して、排除しようとする。でも、その変化は徐々にその地域、その年代に広がり、時間がたてば他の場所や年齢層にも起こってくる。また、自分が暮らしている環境の外には、様々な人達がいるけれど、変化している世界では、そんな外の人達と接する機会がどんどん増えていく。
そんな自分と異なる人達を受け入れることが、これからの時代は重要だ。
やはり、ずっと同じ場所で暮らし、同じ人達と過ごし、同じ時間の使い方をしているのでは、想像力は広がらないし、受け入れるという態度を取ることも難しい。世界が急速に変化している時代、自分と異なる世界に生きている人のことを想像し、それを受け入れるためには、今いる場所と違う所でしばらく暮らしてみたり、今一緒に過ごしている人達と違う人達と会って話をしてみたり、今の時間の使い方と異なる時間を経験してみるのが一番いい方法だろう。
そうすることで、逆に一度自分が他人の想像力の対象になり、その人達に受け入れられる経験をすることができる。その経験を通して、今度は自分が他人のことを想像し、他人を受け入れられるようになるのだと思う。
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