永住権を取るために専門学校に通う

弊社では、ポリテクや大学、専門学校の留学も承っている。現在ポリテクニックに通ってる留学生達もいるし、専門学校を卒業して働いている人もいる。

だから弊社では年間を通して、ポリテクニックや大学、専門学校留学のお問い合わせも多く、特に昨年頃から増えてきている。

お問い合わせには、現在のご自身のキャリアをさらにアップさせることが目的で留学をご計画している方も多いけれど、中には、とにかく永住権取得のためだけに、ニュージーランドの資格が必要で留学する、という方もいる。

永住権取得が目的で、その手段としてポリテクや大学、専門学校に留学することは悪いことではない。弊社でも永住権所得までできれば応援したい。ただ、「最も永住権がとりやすいコース、資格、そして効率よく永住権が取れる学校はないですか?」というお問い合わせを頂いたとき、弊社から「永住権が取りやすいコースと資格はこれとこれで、効率よく永住権が取れる学校はこことここです」とだけ回答することはしていない。

もちろん、お問い合わせのご質問に対する回答は、最新で正確な情報をもとにできるだけ行っている。けれど、永住権を取るためだけにポリテクや大学、専門学校に通うということに対して、弊社ではいくつかの注意事項も合わせてお伝えしている。

例えば、日本で料理などしたこともなければ、家の台所に立ったこともない人が、永住権が取りやすいからといって2年間のシェフのコースに留学するのは、とても大変なことだ。最初の数ヶ月や一年間ほどは、永住権という目的のためになんとか続けることもできるけれど、実技を含む2年間の留学、そしてその後の長期での仕事は、興味のない人にはつらく、長い道だ。途中でやめてしまう人もいる。2年間の留学費用、生活費用、そして使った時間は膨大だ。

そして、もしシェフで永住権が取れたとしても、おそらくもともと興味のなかった人は、その仕事を生涯続けて行くことはないだろう。夜の立ち仕事は、好きでないとなかなか続けることができない。だから異なる職種に転職する日が必ずやってくる。その時に、シェフ以外の資格や経験を全く持っていないと、仕事を見つけるのも大変だし、仕事が見つかっても、またそこから新しいキャリアのスタートだ。

目の前の永住権取得の目標に向かって、最も効率よく進んでいくことは大切なことだ。でも、永住権を取ればそれでニュージーランド生活が終わるわけではなく、そこからがスタートだ。その時点では、留学を考え始めた時よりも年齢も高くなっている。その後の生活や人生のことも、よく考えて、留学自体を検討し、留学するコース、学校、期間、そして費用もじっくりと考える必要があるだろう。

留学エージェントとしては、とにかくご希望に応じた学校をご紹介すれば良いのかもしれない。多くのエージェントさんはそうしているし、効率よく永住権が取れる学校があります、ということを売りにしているところもあるようだ。でも、弊社では、やはり留学生の留学後の人生まで考えてしまう。そこまでエージェントに言われなくてもいいよ、とおっしゃる方もいるかもしれない。けれど、留学してよかった、と思って頂くためには、いろんな情報を多角的にご提供するのも、弊社のやるべきことの一つだと思っている。

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