一を聞いて
仕事をしていたり、チームで行動したりするとき、誰かに何かを頼むことがある。
上司が部下に、先輩が後輩社員に、「これを急ぎでやってくれないか」などと言う。あるいは、スポーツや何かのチームで、ある人が他の人に、「これについてもう少し詳しく話をしてください」などと聞く。
そんなとき、人によって返ってくる結果はいろいろだ。急ぎでやってほしいのに、予想以上に時間がかかって、しかもなんの報告も連絡も相談もない人もいれば、「急ぎ」の意味をきちんと把握して、いいタイミングでしかも内容も十分な結果を出してくれる人もいる。
また、詳しく教えてほしい内容とちょっと違うことを話してくれる人もいれば、これが知りたかったことだ、ということをずばり話してくれる人もいる。
一を聞いて十を知る、という言葉があるけれど、まさにこちらが一つのことを頼んだら、こちらが求めていることを理解して適切に応じてくれる、という人もいれば、逆に、求めている頼んだ一つのことさえも返ってこない人もいる。
これは、成長していく過程で、いろんな経験や勉強から学んで行くことなのだろう。言い換えれば、一を聞いて半分しか返せないこともたくさん経験して、いずれは相手が求めているものをきちんと返せるようになるのだと思う。
だから、自分よりも若人達が、こちらが求めているものを返してこないとき、単にそれを叱責するだけでは、その人は同じことを繰り返すだけだろう。いいタイミングで内容も十分な結果を出せるようになるために、これが知りたかったということを返してくれるようになるために、こちらは何を求めていたのかをきちんと説明し、それをこちらに返すためにはどうすれば良いのかまで教える。そうすることで、一を聞いて十を知ることができるようになるのだと思う。
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