留学前から感じる文化の違い

以前にこのブログでも書いたかもしれないけれど、新しく留学を始める学生が日本からホームステイ先にメールをしても、返事がこないことが多い。たまに「メールをしたんですけど、返事が来ないんです」と留学生からお問い合わせを頂く。

日本の感覚だと、ホームステイ先は留学生に返事を書くのが当たり前だと思う。でも、ニュージーランドでは、自己紹介のメールをもらったホームステイファミリーがその学生に「必ず」返信をしなければならない、という感覚は、日本ほど強くない。あえて理屈で理由を説明すると、自己紹介のメールなのだから受け取って読めばそれでいい、という感覚なのかもしれないし、簡単な英語で返事を書くのはかえって難しいのかもしれないし、そもそも読んでないのかもしれない。今でこそスマホでメールを読むのは当たり前になったけれど、数年前までは、携帯電話でメールを送受信している人はそれほど多くなかった。

理屈を考えればいろいろあるけれど、簡単に言えば、文化が違うのだ。留学生は、まず最初の挨拶メールの返信から、文化の違いを感じることになる。

ホームステイ先にしても、友達にしても、学校や社会全体の仕組みにしても、最初は戸惑うことも多い。あれっと思っても、それが文化の違いから来ているものなのか、個人的な違いなのかさえもわからない。そんな戸惑いの中から、人は一人一人違うということや、世界には今までの自分の常識では理解できないこともたくさんあることなど、どんどん学んでいくのだと思う。

だから、「どうしても返事がほしいので、その旨ステイ先に伝えてください」とか、「私の英語の書き方が悪かったのでしょうか」という反応は、ちょっと違うと思う。自分の常識通りに他人が動くことを求めるのではなく、期待通りの反応がない理由が自分にあるのでもない。そうではなくて、それが文化や常識の違いならば、その違いをまずはそのまま受け入れるところから始めるのがいいのではないだろうか。

キックオフNZのSNS