日本でショックを受けました
ニュージーランドの小中高校の新学年が始まって、約2週間が経った。その間に、今年から留学を始めた高校留学生や、2年目、3年目の高校留学生達と会って話をした。
1年目の留学生は、今は生活に慣れて英語力をつける時期だ。それに比較すると、2年目3年目の高校留学生はすごく落ち着いている。留学に来た当時と比べると別人のようだ。ラグビー高校留学生は体も大きくなり、毎日の生活にも「余裕」を漂わせているし、その他の留学生達も、いよいよ2年目3年目の留学が始まる、という独特の気合のようなものを強く感じる。
先週、ある高校留学2年目の留学生と話をして、その学生の成長に驚いた。その学生は、昨年の2月から高校留学を始めて、12月から1月までの約2ヶ月間日本に一時帰国した時の経験を語ってくれたのだが、「日本ではすごくショックを受けました」と言った。
「日本の高校生の友達は、ずーっとスマホをいじっているんです。誰かと話をしているときは別の友達とラインでチャットをしていて、その友達と会って話をしているときは、また別の友達とラインでチャットをしているんです。それなら、会って話をしている時にきちんと話をすればいいのに、と思うんです。」
「そして、高校生の友達の多くは、自分の考えを言わない人が多いんです。例えば部活の先生のやり方が気に入らなかったら、先生の前では黙っていて、後で友達同士で陰で文句を言うだけなんです。」
「だから、楽しい話をしている時はいいんですけど、将来の夢や進路の話がきちんとできないんです。何を聞いても、決まっていないとかわからないとかいう返事しか返ってこないんです。」
「日本と比べると、ニュージーランドでは、高校生でも大人でも、街で歩きながらスマホをいじっている人はほとんどいないし、もちろん授業中や他人と話をしているときに、携帯電話でチャットをしている人もいないです。そして、将来の夢や進路の話をしたときには、自分の将来のことをものすごく具体的にみんな言うんです。○○大学で△△を勉強したい、といったことを即答するんです。その上、授業中でもわからないことがあれば、先生の話をさえぎってでもその場で質問をするし、納得がいくまでずっと聞き続けているんです。」
「だから、1年間の留学の後一時帰国して、そんな日本の友達を見て、とてもショックを受けました。」
確かにニュージーランドの高校生達は、その留学生の言う通りだ。スマホでチャットをしている高校生を見かけることはないし、自分の将来について聞くと具体的な答えが返ってくるし、自分の意見や考えをどんどん他人に伝える。そんな環境で15歳の1年間を過ごした後日本に戻ると、ニュージーランドと日本の違いにショックを受けるのだろう。特に、留学初年度にニュージーランドの友達と一緒にニュージーランドの環境にどっぷりとつかって過ごした学生は、2つの国の違いが鮮明に見えるのだろう。
「去年1年間は、ニュージーランドでとてもいい経験をさせてもらったと思います。」ともその留学生は言った。
1年前はおそらくそんなことは言えなかっただろうし、そんなことに気がつきさえもしなかっただろう。1年間の高校留学はその学生の考え方や行動、そして人生も大きく変えたと思うし、その後の日本の一時滞在で、ニュージーランドと日本の違いを感じることができたのだろう。
キックオフNZのSNS