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私が暮らしている人口約7万人の国際観光都市ロトルアでは、町を歩いている時に、目の前を人が横切ることは滅多にない。

クライストチャーチの一番大きなショッピングモールを歩いていても、人にぶつかりそうになったり、目の前を人が横切って立ち止まったりした経験はほとんどない。オークランドの週末、人がたくさん集まる所ではそんなこともあるのだろうけれど、基本的にはまっすぐに歩いていて、常に誰かにぶつかるという気遣いはしなくてもいい。

日本の大きな町では、歩道やショッピングモール、駅などを歩いていると、必ず目の前を人が横切って、まっすぐに歩くことができない。左によけたら前から歩いてきた人も同じ方向によけて、逆に行こうとしたらまた同じように前の人も逆に歩き出す、ということもある。

そんなとき、「この人はなぜ私が歩くのを邪魔しようとするのか」などと思ってイラッとしてしまう。

でも、自分を遮るように見える目の前の人も同じように「なんだこの人は、もっと違う所を歩けばいいのに」とこちらにイラッとしているに違いない。

だから、人が目の前を横切ったり、自分が行こうとする方向を遮ったり、ぶつかりそうになったり、急に横から出てきたりするのを、「もう、なんだこの人達は!」と怒るのは間違っている。相手からすれば自分がその人のじゃまになっているのだから。お互いにじゃまになりながら、みんな行きたい方向に歩いているのだ。