遠く離れたところに一人でいるという感覚
1ヶ月前くらいに書いたこのブログの記事「今の生活から自分自身を引きはがす」で、「毎日毎日続く同じような生活から、ある程度の期間自分を引きはがしてみることで、それまでとは全く違うことを感じ、考えるようになる。そしてその結果、行動も変わっていくし、感じ方や考え方も変わり、その人自身も変わっていく。」と書いた。
弊社を通して留学に来ている人達を見ていると、まさに、どんどん行動や感じ方、考え方が変わっていく様子が手に取るようにわかる。
でもそうは言っても、結局留学に行ってから何をするかのほうが大切だろう、とおっしゃる方もいるだろう。確かにそうだ。単に留学に来ただけで英語力がみるみる伸びることはないし、スポーツや学業に大きな変化が現れることもない。その人が何をどれくらいするのか、という行動にかかっている。
でも、実際に留学を経験した人ならわかると思うけれど、今まで生活をしていた場所から遠く離れたところに一人で暮らしている、という事実は、それだけで想像以上のインパクトを与える。
ステイ先のベッドの中で目をつむっていれば、自分がどこにいるのかは視覚的にはわからないから、自分は今日本にいるんだ、と思い込むこともできるだろう。でも、それは実際には難しい。何故なら、自分の足で家を出て、自分一人で飛行機に乗り、一人でステイ先に到着し、一人でそこで暮らしている、という経験がすでにあるからだ。
そしてその経験は、「自分は今まで暮らしていた所から、遠く離れた場所に来てしまったんだ」という強い感覚を自分自身に刻み込む。
そしてその「遠く離れたところに一人でいる」という感覚は、人生の中でとても貴重で大切な感覚だと思う。その感覚が、「日本から自分自身を引きはがしてきた」という自覚を呼び覚まし、さらに、遠くから今まで自分がいた場所を眺める、という経験にもつながる。
この、「遠くから今まで自分がいた場所を眺めるという経験」も、すごく大切だ。日本で今までと同じ生活をしていたら、絶対に感じない距離感。その距離感が、今までの生活を外側から客観的に眺める手助けをしてくれる。
留学に来て何をするかも、もちろんとても大切だ。でも、物理的に遠く離れたところに自分の意志で来ることで、そのとてつもない距離を強く感じて、今いるところから元の場所を客観的に眺めるということもとても大切だと思う。
もしチャンスがあるなら、今生活をしている場所から一定期間遠く離れてみるのもいいと思う。
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