一度異なる世界があることを知った人は
日本から留学に来ると、最初は目新しいものばかりで、何もかもが新鮮だ。
しばらくすると、現地の同級生と友達になって、英語で会話ができるようになり、さらに友達も増えて、行動範囲も広くなり、週末は町に買い物に行ったり、たまにはホームステイファミリーと一緒に出かけたり、寮監督がアクティビティに連れて行ってくれたりする。
そして、自分の経験してきたことや、自分の周りにいる人達や、自分の周囲で毎日起こることが、新しい自分の世界となっていく。
留学生は、「ああ、これがニュージーランドだ。これが留学生活だ。」と、留学をスタートさせた時よりも、ものすごく世界が広くなったと感じる。日本にいる友達とLINEやフェイスブックで会話をしたら、自分は彼らとは全く異なる広い世界にいることを実感する。
そこが留学の良いところだ。
でも実は、本当の世界はもっともっと広くて、留学生達が毎日毎日過ごしている環境などというものは、全ての世界に比べると、ほんのわずかだ。
例えば、留学生が「ニュージーランドって、こんなものだ」とか、「海外の学校ではこんなことが行われている」とか、「日本以外で暮らす人達はこんな人達なんだ」と思っても、実はそれは、「その留学生の」極限られた世界の中の出来事にしか過ぎない。
留学の最初は、ものすごく世界が広くなったと感じるけれど、実は世界はもっともっと広くて、自分が経験している世界は、日本とは異なるけれど、思ったほど広くはない、ということに、留学生達はしばらくしたら気付く。高校留学生の場合は、留学2年目か3年目くらいに、「留学して世界が広がったと思っていたけれど、実はもっともっと別の世界もあるし、本当の世界はもっと広いものなんだ」と気付く人が出てくる。
そしてそこからまた新しい世界に目を向けるようになる。それまでの留学生活を見直してみたり、今までと違うタイプの友達を作ったり、毎日の生活パターンを変えたり、具体的な目標を持ったり、将来のことを真剣に考えたり、そして、自分の実力の無さを実感したりする。
一度日本と違う世界があることを知った留学生達は、そうやってもっといろんな世界があることを知り、どんどん自分の世界を広げて行く。
そこが、日本でずっと暮らしている人達と大きく異なるところだろう。
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