ショッピングモールが賑わっているけれど

先日このブログで、ニュージーランドでも町によって文化や暮らしている人達が少しずつ違う、と書いた。

でも一方で、どの町に行ってもある部分似たような風景を目にすることも増えてきた。

私がニュージーランドに移住し始めた18年前は、例えばロトルアでも、個人経営のショップがまだたくさんあり、シティーフォーカスと呼ばれる町の中心に人々が集まっていた。

でも、十年くらい前にショッピングモールができて、町にあったいろんな店がそこに移転し、町の中心は空き店舗が目立つようになった。また、ショッピングモールには、ロトルアローカルのショップではなく、ニュージーランド全国どこにでもあるような大型チェーン店がどんどん入ってきた。

オークランドでもクライストチャーチでもハミルトンでも、同じように、郊外にショッピングモールができ、人の流れは町の中心から大型駐車場を備えた郊外のショッピングモールに移っている。特にクライストチャーチは、町の中心の2011年2月の地震からの復興がゆっくりと進む中、郊外のショッピングモールに人の流れがほぼ完全に奪われている状態だ。

おそらく、日本でも同じようなことが起こっているのだと思う。

ただ、このまま人の流れはショッピングモールに定着するかといえば、そうでもないようだ。今は、わざわざショップに行かずにオンラインで買い物をする人が増えている。家電や本などをオンラインで購入した経験がある方も多いと思う。またニュージーランドでも、スーパーマーケットもオンラインショップを持っていて、ネットで注文した商品がトラックで自宅まで運ばれてくるというサービスもある。

オンラインショッピングがもっともっと一般的になってくれば、郊外のショッピングモールに足を運ぶ人も減ってくるだろう。そうなると、今は賑わっているショッピングモールが、週末でもガラガラという日も近い将来来るかもしれない。

そしてそうなったとき、人々が週末にどこに出かけるようになるのか。ショッピングという時間の過ごし方が極端に少なくなった時に、人々はどこで何をするようになるのか。それぞれの町がどんな個性を出すようになるのか。とても興味深い。

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