最近の高校留学生と話していると、「僕は私は、SNSはほとんど見ません」という人が少しずつ増えてきたように感じる。
彼らにその理由を聞いてみると「面白くない」の他に「ネガティブな情報が多すぎる」と答える人もいる。
実は現在、ニュージーランドの公立高校では、昨年の4月以降、学校で携帯電話を生徒が使うことが原則禁じられている。
カバンの中に携帯電話を持つのは許される学校も多いので、実際には昼休みなどに使っている生徒もいる。けれど、ニュージーランド全国の学校で生徒が携帯電話を使うことが禁止されているという事実が、現地の高校生と保護者に与える影響はかなり大きいと思う。
だから、禁止される前と比べると、ニュージーランドの高校生は、学校で携帯電話を使う時間が極端に減っている。
1年以上経って、それがだんだん習慣になってきた人も増えた。言い換えると、何気なく携帯電話を使ってSNSを見る習慣がなくなってきた高校生も増えてきたように思う。
そして、最初に書いたように、SNSはほとんど見ませんと言う人も出てきた。
このルールがもうしばらく続くと、高校の敷地内ではスマホを使わないことがあたり前になって、それが日常生活にも広がって、携帯電話を日常的に手に持っている習慣を持たない若い世代が、ニュージーランドでは育ってくるのではないか。
まあ、そんなに大人の思い通りにいかないのかもしれないけれど、何年か後にはその前の世代とは違う人たちが出てくるのは間違いないと思う。
そうであるならば、日常的にSNSにほとんど触れずに生活する人たちが、ニュージーランドでじわじわと増えてくることになる。そうなると、それらの人々の触れている情報も他の人と違うし、情報が違うと感じることや考え方も異なってくる。そして、感じることや考え方が異なってくると、もちろん判断や行動も違ってくるだろう。
あと何年かして、高校ではほとんど携帯電話を使わなかった、そして家でもあまり使った記憶がないと言う人が大人になったときに、ニュージーランドがどんな社会になっているのか、少し楽しみでもある。
参考情報
Using phones at school
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