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少し前の話になるけれど、中学を卒業してすぐに長期高校留学にきた留学生の中に、なんでも一人でこなす、とても独立心が強い人がいた。

最初は慣れない環境にとまどい、英語もできずに、力を発揮できなかったけれど、生活に慣れて友達とコミュニケーションが取れるようになってくると、めきめきと頭角を現すようになった。

彼はいつも、自分のことは自分でやり、何かあると自分で考えて、とりあえずやってみて、うまくいかなくてもその都度修正して、力を伸ばしていった。Year 13の時には、当時は留学生では珍しかったPrize Giving も受賞し、そのままニュージーランドで進学をすることも決めた。

高校留学を終える前にご家族とお目にかかる機会があったので、お母様に聞いてみた。彼はなぜ、中学を卒業するときにはすでに、自分で考えて、行動することができる力を、あれほどつけていたのでしょうか?

お母様は少し考えて、こうおっしゃった。

「親が手をださないことです」

そしてこう続けた。

「子どもを助けることも大切です。子どもが何かする前に親がお膳立てをしたり、サポートすることもできます。でも、うちは、できるだけ親は手を出さずに、自分でやらせました。」

「親としては、子どもを手助けするよりも、手を出さずにじっと見ているほうが、ものすごく難しいんです。でもそれが子どものためになると思って、私達はがまんして手を出さずに育ててきました」

私が彼のステイ先を訪ねた時、部屋がきちんと片づけられていて、引き出しの中の衣類も、角をそろえてびしっと折りたたまれて収納されていたを見た。その時彼に聞くと、「小学生くらいのときから、洗濯された衣類はそのままたたまずに、僕の部屋に全部積まれていたんです。僕はそれを自分でたたんでタンスに入れていました。」と言っていた。

彼は、「うちの母は、めんどうくさがりだから、たたむのが嫌だったんだと思います」と言っていたけれど、実はお母さんは、わざとそうしていたのだ。

子どもの育て方、子どもへの接し方にはいろいろあるだろう。ただ一つの方法が誰にでもプラスになるとは限らない。

でも、彼を見ている限り、子どもが失敗しても、うまくいかなくてもいいので、親はできるだけ手を出さずに任せてみるのがいいのではないかと思う。

それは、親も子どももしんどいし、とても時間がかかるし、エネルギーもいるし、確実にいい方向に成長するとも限らないから不安だ。

けれど、いつかきっと子どもが自分でちゃんとやり始めることを信じて任せてみると、親の不安をよそに、子どもは自分で考えて行動する力をつけるのだ。

中学高校留学は、親元を離れて一人で生活する人生の貴重な経験だ。日本で一緒に暮しているよりも、親が直接助けることは難しい。

そんな環境の中で、留学生達はいろいろと失敗したりうまくいかなかったりしながら、日本とは違う成長をしていくのだと思う。

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2020年  8月29日 (土)

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