留学でしかできないことがある

15年以上たくさんの留学生を見てきた。

彼ら彼女らは、留学生活を通して日本とはまた違う成長の仕方をする。

考え方、感じ方、人に対する態度、家族への思い、社会に対する態度、自分の未来に対する自信、フェアネスやリスペクト。 これらに対して、日本で生活している人達と 違ったものを身につける。

なぜ日本と違うものを身に付け、日本とは違う成長の仕方をするのだろうか。

まずはやはり、自分がそれまで暮らしていた場所を自分の意思で変えてくる、という経験が大きいだろう。

誰かから強制的に場所を移動しなさいと言われたわけではないのに、自分から進んで生活する場所を変える。しかも 9000キロも離れた、言葉も文化も違う、住んでいる人も季節も違う、そんなところに行こうと自分で決めて、飛行機に乗ってやってくる。その経験は、その後の人生にかなり大きな影響を与える。

また、新しい場所では、日本では絶対に出会わないような人たちと出会う。この経験も彼ら彼女らを変えるには 十分な経験だと思う。新しく出会う人たちは、自分と考え方も違うし 、育ってきた環境も違う。文化も違うし、言葉も違う。そんな人達と毎日毎日暮らしていると、必ず影響を受ける。

さらに、留学生活の中では、日本とは違う時間の使い方をすることも大きいだろう。起きる時間も、通学にかかる時間も、授業中も、休み時間も、放課後も、そして週末や学校が休みの期間も、日本にいた時とは全く違う時間の過ごし方をする。そして、毎日毎日の時間だけではなく、自分の将来という時間軸で考えるとき、どんな時間を過ごしてどんな未来を作っていくのか。それらについても、日本とはまた違う考え方をするようになるだろう。

そしてもちろん、毎日の生活で見るもの、聞くこと、感じること、が日本と違う。身体で感じた違いは、身体の奥底まで浸透し、彼ら彼女らの感性を根本から変える。

長期留学では、英語でのコミュニケーションには困らないくらいになるから、つまり、頭の中に英語脳ができて英語で 考えながら英語を話すようになるから、日本語で考える時とまた違う考え方をするようになる。

留学というのは、単に学校に行って、英語を勉強して、ホームステイや寮で滞在するという、目に見える経験だけではなく、留学を決断し、自分が場所を移動し、 接する人々を変え、時間の使い方が変わり、身体でいろんなことを感じることで、留学生たちを根本的に成長させる経験なのだ。

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今年のこのブログも今日で終わりです。ご覧いただきありがとうございました。来年は1月末頃からまた書き始めます。よろしくお願いします。

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