学校の勉強は役に立つのか?は愚問
学校の勉強は社会に出てから役に立たないという人もいる。
この問いには矛盾がある。
その問いを日本語で問うことができるのは、そして、その問いに対する答えを考えることができるのは、学校で日本語つまり国語の勉強したからだろう。言葉を知らない人は、言葉で考えることもできないし、言葉で誰かとコミュニケーションをとることもできない。
国語だけではない。日常には学校で勉強したことがあふれている。
今、日本は猛暑だそうだ。ニュージーランドは真冬だ。これは、地球の地軸が太陽の周りを周る公転軸に対して少し傾いていることが原因で起こる。それを知らないと、なんだか不思議なことが起こっている、としか思わないだろう。
弊社ではラグビー留学生もたくさんいる。先日コーチがキックの指導をしていたけれど、足のどの部分にどのようにボールを当てれば思うようにボールを回転させて思うところに飛ばすことができるのか。それは、物理学がわかっていれば習得も早いだろう。
正確なキックをするために足の力をつけるには、どの筋肉を使えばいいのか。その筋肉を鍛えるにはどこにどのような負荷をどの程度かけるトレーニングをすればいいのか。それは、生物学を知っていれば、正確で効率のいいトレーニングができるだろう。
私に料理を教えてくれた人は、料理は科学だと言っていた。野菜を同じ大きさに切り分けるとき、どうすればいいのか。体積は底面積と高さの積だから、底面積がどうしても小さくなるのなら、高さを高くすれば容量は同じになる。魚をさばくとき、どこにどんな臓器や筋肉や骨があるのかを知っていると、きれいにさばけるだろう。
パンデミック、オリンピック、インフレ、行動制限、動画や音楽のサブスクリプション、アマゾンでのネットショッピング。そんなものを考えたり使ったりするとき、科学、数学、政治、経済、文化などの知識があれば、また違ったものが見えてくるし、自分の判断や行動も変わってくるだろう。
学校の勉強は役に立つのだ。学校で習ったことが日常生活にはあふれている。
役に立たないという人は、それを身につけていないか、身につけても役に立てていないか、役に立っていることに気がついてないのだろう。
英語はどうだろう。ずっと日本で暮らしているから役に立たないという人がいる。でも、英語を身につけていないからずっと日本で暮らしているだけで、実は、英語を身につけていれば、日本以外で暮らす選択肢もその人の人生ではあったかもしれない。順番が逆なのだ。
今使ってないから、今の生活で役に立ってないから、だから必要ないという順番でははなくて、使えるだけのレベルで身につけていないから、役に立たないと思ってしまうし、それを使って役に立たせる人生を自分で選べないのだ。
学校の勉強は役に立つ。それを身につけ、役に立つレベルにまで消化し吸収し、それを使って自分の人生を選びとる。
それが学ぶということなのだと思う。
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