空気よりもまず見つめるのは自分自身

ニュージーランドと日本を往復していて感じるのは、やはり日本では「空気を読む」ことが求められることだ。

私は日本で何年か働いた後、ニュージーランドで22年ほど暮しているので、「空気を読む」とはどういうことかはわかっているけれど、その場の空気をだんだん読めなくなってきている。だから、空気を読まない言動や行動をよくするけれど、そんな時に周りの人達が「こいつ空気読めてない」という空気を発するのは感じることができる。

まあでも、長くニュージーランドで暮していることで私の個性の一部ができているのだから、空気を読めないことがその個性の一つであるならば、それでもいいかと思っている。

長期の留学生達が日本に戻って暮し始めても、同じようなことを感じるだろう。明らかに同年代の他の人達と違う言動や行動をする。

でも、私はそれでいいと思う。それが彼ら彼女らの個性であり、強みでもある。どんどんその場の空気など壊してしまうくらいでちょうどいいのではないか。

日本でのコミュニケーションでは、空気を読むことも求められるだろうし、そのほうがうまくいくのかもしれない。

でも、まず見つめるのは、まず耳を澄ますのは、自分自身がどう考え、どう感じているのか、だと思う。その上で、コミュニケーションの相手のことを想像し、その視点に立って、リスペクトする。

もちろん、まず空気があって、それをよく読んで、それに自分をあわせて発言し行動するのもいい。けれど、まずは自分に問いかけて、その考えや気持ちを、相手のことを考えながら表現するのも、これからのグローバルな世界で生きていく人達には、求められると思う。

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