親だっていろいろ悩んでいる
中学高校留学生を現地でサポートする時、日本の親御さんとのコミュニケションは欠かせない。
親御さんとコミュニケーションをしていると、やはりみなさんいろいろと考えながら、そして悩みながら子育てをしていらっしゃることがわかる。
「日本から子どもに連絡を取ったときに少し厳しい言葉をかけたけれど、あれで何かに気づいてくれるだろうか」とか、「買ってほしいものがあると言うので日本から送ってやったのは、彼にとってプラスになっただろうか」とか、「家族としてできる限りのサポートをしているけれど、もっとできることはないのだろうか」とか、「子どもが何を考えているのかわからないことがたまにある」とか、「結局やるかやらないかは本人次第だと最後の部分は何も言わずに信じて見守っている」とか、みなさんほんとうにいろいろと考えて、心配して、時には優しく時には厳しく、遠くから子ども達を見守っている。
中学高校留学生から見ると、親は少しうざい存在なのだろう。わかっていることを一々何度も言うし、いつまでも子ども扱いするし、留学のことをわかってないのに細かいことを指示するし、ほっておいてくれないし。
でも、親元を離れて長い間留学していると、ほとんどの留学生は親御さんや家族に対する感謝の気持ちを口にする。毎日家から学校に通っている日本の中学高校生とは少し違う感じ方、考え方をするのだろう。
親だって、何もかも完璧にはできない。子どもにとって最もいいことは何だろうか、と毎日考えながら、悩みながら、自分の生活を生きている。子どもに言ったことややったことが、あれでよかったのだろうかなどと後で考えるし、子どもががんばっているのだから自分もがんばらねば、と奮起したりもする。
遠く離れて暮らしていると、日本で一緒に暮らしているのとはまた違った関係になるだろうし、お互いを思いやる気持ちも違ってくるだろう。
長期の中学高校留学は、留学生だけではなく親御さんや家族の留学でもあるのだ。
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