キャッシュレス時代のお金って何?
仕事で年に2回ほど日本に滞在するけれど、ニュージーランドと比べて圧倒的に現金でのやりとりが多いと感じる。
ニュージーランドでは、EFTPOSと呼ばれるシステムを使って、銀行のキャッシュカードでほとんどの店で買い物ができる。レジでカードを店の機械に通して暗証番号を入れれば支払い完了だ。EFTPOSは、買い物をする時点で口座に十分なお金が入っていなければ決済できないのが、クレジットカードと異なるところだ。
長期の留学生のほとんどは、ニュージーランドの現地口座を作って、EFTPOSで買い物をしている。
私もニュージーランドでの買い物はクレジットカードかEFTPOSのどちらかだ。クレジットカードでの少額の支払いはカードを機械にかざすだけの場合も多いので、ものすごく簡単だ。ニュージーランドで財布から現金を取り出して、お店で支払いをして、おつりをもらって、また財布にしまう、という動作はほとんどない。
だから、日本で現金で支払っておつりをもらう、という動作がものすごく大変に感じる。特に、レジで後ろにたくさんの方が並んでいる時など、慣れない動作にかなり焦る。
ニュージーランドでキャッシュレスの生活をしていると、商品やサービスを受け取る時に、お金を支払っているという感覚がだんだんなくなってくる。支払いをする時はカードをかざすだけだ。実際、変化するのは銀行口座の数字だけだから、「お金」という実感がわかない。
以前にもこのブログでも書いたかもしれないけれど、完全にキャッシュレスになったら、もうお金ではなくて、ポイントと呼んでもいいのではないだろうか。
実際に日本の大手電器店などでは、購入金額によってポイントがついて、そのポイントで割引や買い物ができるシステムが普通になっている。このポイントはほぼイコールお金のことだから、ポイントがお金の代わりになるとも言える。言い換えれば、お金がポイントと同じ、とも言える。
特にクレジットカードとポイントを同時に使う場合は、どちらがポイントでどちらがお金と呼ばれても、さほど大きな違いはないように思う。
また、ニュージーランドドルベースで日本で買い物をすると、日々為替レートが変わりそれに伴ってお金の価値=商品やサービスの価値も変わる。昨日と今日で同じものを買っても支払うお金が違うとなると、一体お金って何?価値って何?という話になってきて、もうお金というよりもポイントと理解した方がわかりやすいようにも思う。
すでにニュージーランドでも、アンドロイドペイが始まっている。携帯電話をかざすだけで支払いができるのなら、本当にただの数字=ポイントが動くだけの感覚だ。
これから、生まれたときから携帯電話で支払いをして現金など見たことがないという世代が出てくるだろう。そうなると、お金の意味が今までと大きく変わってくると思う。
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