お金について考えることも必要

ニュージーランドでは、13歳になると自分の名義で銀行口座を開設できることが多い。

弊社の13歳以上の長期の中学高校留学生の多くは、現地口座を開設している。

ニュージーランドはほぼキャッシュレス社会だから、ほとんどの買い物は、カードでできる。クレジットカードでなくても、銀行口座を開設したときに発行されるEFTPOSと呼ばれる銀行のカードで、決済ができる。

だから、現地口座を持っている留学生は、中学高校生であっても、カードで買い物をするのが一般的だ。

日本の親御さんの中にはそれを聞くと「カードは心配です。できれば現金で買い物をしてほしい」とおっしゃる方もいる。

確かに、カードなら銀行口座に入っている金額まで買い物ができるけれど、現金なら、財布の中が空になったら買い物ができない。そして、カードだと、単に数字が動くだけだからお金の大切さを実感できないけれど、現金なら、手で触れられるし目で見られるから、お金の大切さもわかる。

そう考える方も多いかもしれない。

でも、少し考えてみると、銀行カードを持っているのなら、ATMで現金を引き出すことは難しくない。ATMは町中どこにでもある。

また、現金は「もの」として物理的な感覚で認識できるのは確かだけれど、たとえば、100ドル紙幣に100ドルの価値があるということ自体は、物理的なものではなく、単にそういう約束になっているだけだ。現金自体が単なる約束であるならば、それはもう単に数字が書かれてある紙が移動するだけだから、カードと同じだ。

そうであるならば、現金=お金、カード=数字の移動 という考え方は捨てて、現金もカードも含めて、お金って一体何なのか、ということを、銀行口座を持つタイミングで考えてみてもいいのかもしれない。

そうすると、現金でもカードでも、お金の大切さを実感できるだろうし、もっと進めて考えると、お金の稼ぎ方や投資、ビジネスについても、知識を身につけることができるかもしれない。

銀行口座を開設し、自分のカードを持って、そのカードで買い物ができるようになる年齢で、一度、お金についてじっくり考えて、学んでみてもいいだろう。

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