子どもは光って見える

高校留学生の中には、日本にいる親御さんのことをなんとなくうっとうしい、と感じる人もいる。

留学生と話をしても、「うちの親は自分のことはわかってくれない」とか「親の言っていることはわかるんだけど、いちいちうるさすぎる」などと言う。

確かに、ティーンエージャーは親から離れて独立しようとする時期だし、親の干渉をうっとうしく感じる年齢だし、親と完全に理解し合うことなどできないだろう。

でもやはり、特に留学生達は、親御さんがどれほど子ども達のことを毎日毎日四六時中考えているのか、少しくらい知っておいてもいいと思う。また、親御さんも、息子さん娘さんにうっとうしがられても、めげずに干渉すべき所は干渉し続けるのが私はいいと思う。

ティーンエージャー達は「親は自分の気持ちを理解しない」と言うけれど、親からしてみれば「息子や娘は親の気持ちをわかっていない」と感じているのだ。親なんて、極端に言えば、自分のことよりも子どものことを考えているし、自分の欲しいものを我慢してでも子どものためにお金を使って、それで幸せなのだ。

また、学校やスポーツチームの集合写真やSNSの写真などを見たときは、親は必ずまず最初に自分の子どもを探す。「○○ちゃんはうちの子と仲がいいので、まず最初にその友達がどこにいるのか、写真で探そう」などという親はまずいない。何を置いても、まず第一に自分の子どもを見つける。そして、一旦自分の子どもを写真の中で見つけたら、自分の子どもが写っている所を中心にずっと写真を見るし、大げさに言えば、写真の中で自分の子どもの顔だけが光って見えるのだ。

そして、たとえ親御さん自身もその集合写真の中に写っていても、自分よりもまず子どもを探す、という親御さんも多いだろう。自分よりも写真の中で親を最初に探すというティーンエージャーはいないだろうから、それだけでも、いかに親が子どものことを考えているかがわかるだろう。

親には自分の子どもは光って見える。それ故に、いろいろと干渉もするし、小言も言うし、理解しようと接するのだ。ティーンエージャーがなんとなくうっとうしいと感じているものの正体は、親には自分が光って見えるところから来ている。

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