誰もやっていないから

やったほうがいいことをやらない留学生に「どうしてやらないの?」と聞くと、あまりはっきりとした返事がないことが多いけれど、たまに「誰もやってないから」と答える人がいる。

ニュージーランドに比べると日本では、「誰もやっていないから」というのが強い理由になることが多いだろう。人と違うことをするよりも、同じことをしているほうが無難だし、出る杭は打たれることもよくある。また、みんなと同じことをしようとする努力が比較的高く評価される。

でも、ニュージーランドでは、「誰もやってないから」というのは、やらない理由としては少し弱いし、時としては、その人がやらない理由として周囲の人達は認めてくれないし、理解されないこともあるだろう。

なぜなら、それをやるのはその人自身だし、他の人がやっていようがいまいが、その人がやるかどうかの判断には関係ないと思われるからだ。他人とその人は違う人だし、状況も違う。だからやるかやらないかの判断も違ってきて当たり前だ。

ましてや、ニュージーランドに留学に来ている人は、それだけで人と違うことをすでにやっているのだ。特に長期の高校留学などは、日本にいる人から見れば少数派だろう。

だから、もうすでに多くの人がやらないことをやっている人が、「誰もやっていないから」という理由で自分がやるべきことをやらないというのは、おかしな話だ。誰もやらなくても自分がやりたいと思ったから留学に来たのだ。そこで他人の行動を基準に自分のやることを決める必要は全くない。

やらない理由を他人に置くのは、他人といつも同じであることを最優先する人だけで良い。すでに他人と違うことをしているのなら、自分の行動の基準は、最終的には自分自身の中に置いて判断をするのがいいだろう。

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