なぜNZでは時間がゆっくりと流れるのか?

留学生の親御さんがニュージーランドにいらっしゃったとき、「ニュージーランドでは時間がゆっくりと流れている」と一様におっしゃる。

ニュージーランドにいらしたことがある方ならわかると思う。日本で生活をしているよりも、時間の流れ方が明らかに違う。実際は日本でもニュージーランドでも、一日24時間で一時間は60分なのに、なぜ感じ方がそんなにも違うのだろうか。

おそらくそれは、ニュージーランドでは次の何かまでの時間が分刻みではないからだと思う。例えば、日本の都会で電車を待っていると、少なくとも5分後には次の電車がやってくる。多いときには、5分間に2~3本の電車がホームに到着することも少なくない。だから、常に「後○○分」という時間のリズムで生活をしている。

でも、ニュージーランドでは、特にオークランド以外の町では、2~3分で次の電車やバスが来ることはない。まして、数分間のうちに何本もの電車が目の前にやってくることは全くない。だから、時間のリズムが分刻みにはならない。

また、日本からいらした方とニュージーランドのカフェやレストランに行くと、ほとんどの方は、「オーダーしてから食事が出てくるまでは異常に長い」とおっしゃる。確かに、レストランで食事をオーダーしてから5分以内に出てくることはあまりない。飲み物でさえ5分くらいは待たされることも多い。日本の時間のタイミングに慣れている方は、「これだけ待たせると日本ではクレームレベルです」とおっしゃる。でも、ニュージーランドでは、オーダーしてから5分や10分くらいはみんな平気で待っているし、その待っている時間、おしゃべりしながら、飲みながら、一人で本を読みながら、楽しんで待っている。

だから、日本で生活をしていると一分単位の時間のリズムになるのが、ニュージーランドだと、十分とか時には1時間単位のリズムになる。もし時間が目に見えるとすれば、次の時間の区切りが遠くに見える。だから、目の前に次の時間の区切りがいくつもある日本と比べると、時間がゆっくりと流れているように感じる。

もし、ふと気がつくと、いつも何かに追われて生活をしているように感じているのなら、一度ニュージーランドでゆっくりとした時間のリズムに体を合わせてみるのも、いいかもしれない。

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