留学生との会話
弊社の場合は長期の高校留学生が最も多いのだけれど、留学を始める年齢はだんだん下がってきていて、数年前は15歳からが中心だったのが14歳、13歳、そして12歳から5年間の高校留学をする人もいる。13歳になる年から留学をスタートさせる人はまだ少ないけれど、おそらくこれからは増えてくるように思う。
そんな高校留学生達といろんな話をするのだけれど、留学をスタートさせたばかりの頃と留学2年目、3年目では、会話も変わってくる。
留学スタート時は、やはりこちらが何か一つ質問をして、留学生達はそれにやっと「はい」か「いいえ」で答える。
でもこちらがわざと「どうですか?」とか「何ですか?」など、YesやNoでは答えられないオープンな質問をして、何とか自分の言葉で話してもらうようにしていると、だんだん自分の言葉を使って話してくれるようになる。
そして、留学も2年目くらいになってくると、年齢にかかわらずたとえ13歳の留学生でも、こちらが一つ質問をしたら、それに対する答えに加えて、自分の考えや補足の説明など、わかりやすく話してくれるようになる。また、18歳に近くなってくると、自分の話ばかりしているのではなく、こちらに質問を投げかけてくる人も出てくる。そこまで来ると、大人との会話のようだ。
でも、例えば17歳で日本から短期留学に来た人の中には、まだYesやNo で答えるだけの人も多い。同じ年齢でも、そこが、長く留学をしている人とそうでない人との一つの大きな違いだ。
日本では大人との会話に慣れていないのかもしれない。けれど、どうも理由はそれだけではなくて、大人との会話の中で自分の意見や感想を言ったり、聞かれていないことを話したり、大人に対してその人のことを聞いたりする、ということ自体に大きな抵抗があるのも理由だと思う。また、そんなことをしていいなどと想像もしていない人もいるようだ。
留学生達の大人との会話の仕方が変わってくるのは、やはり、彼らがニュージーランドの高校生を見ているからだと思う。ニュージーランドの子ども達は高校生に限らず、YesやNo だけではなく、大人との会話の中に自分の意見や感想を入れたり、大人に質問したり、そんなことをあたりまえのようにする。授業中でも、自分の意見や感想を先生の前で発言し、授業の進行を妨げてでも手を挙げて質問をする。そして先生もそのこと自体とがめたりはしない。
そんな学校や社会の環境、大人側の接し方が、十代の人達の会話の仕方にも影響を与えているだろう。
キックオフNZのSNS