ありあまる時間を目の前にすることはいいことだ

日本の小学中学高校は、4月の上旬まで一斉休校になった

ご家族はとても大変だろう。 ご両親とも働いていたり、夜に仕事があったり、どうしても家を空けなければいけない事情があったりするご家庭は、急に子どもたちがずっと家にいると、対処のしようがないだろう。

ただ小学低学年ならともかく、中学生や高校生になると、それぞれ自分でいろんなことを見つけて時間を使うようになると思う。

留学生でも同じだ。日本と違い、留学に来ると、放課後や週末はやることがとても少ない。 ラグビー王国ニュージーランドの強豪高校のラグビー部ですら、放課後の練習は毎日行われないし、ラグビーシーズンの3月から8月以外は、15人制は練習や試合も行われない。

また、留学生も現地生達も、放課後に学習塾に行くこともなく、一部の大きな都市を除いては、公共のバスも夜には走ってない。だから、夕方以降は留学生達もステイ先にいる時間が長くなる。

以前にもこのブログでも書いたけれど、留学生たちがやることがなくて「暇だー暇だー」と いうのは、私はいいことだと思う。

日本では、周りの人たちから与えられてきた、勉強やスポーツや習い事などをひたすらこなすだけの生活だったのが、ありあまる時間を目の前にして、自分からその時間に働きかけて、自分のやりたいことを見つけてやっていく。

ある留学生はホストファミリーと一緒に料理をするようになったし、ある留学生は自分で英語を勉強するようになった。また、ラグビー留学生は自分でプランを立てて自分に合ったトレーニングをするようになるし、自分がやりたいことは何だろうといろいろと考えて、それぞれの留学生が新しいことを始めていく。

そしてそうしているうちに、次第にタイムマネージメントも身につけてきて、いろんなやるべきことがたくさんでてきた時でも、自分で時間をきちんとマネージメントしてこなせるようになっていく。

そのためにはまずは、思い切り暇な時間を与えられ、その中で自分は何をするべきか、何がしたいのかを考え、いろいろやってみて、無駄な時間も使って後悔したり、楽しい時間があったり、そんな経験を通して時間をマネージメントする力をつけていく。

今日本のご家族は大変だろうけれど、そういう意味では、いきなりありあまる時間を目の前に突きつけられるという中学高校時代の経験は、彼ら彼女らにとっては、一つのチャンスなのではないだろうか。

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