イヌはクリ

ニュージーランドの公用語は、英語とそしてマオリ語だ。ニュージーランドの人口に占めるマオリの人たちの割合は1割弱くらいだけれど、マオリ語が英語とともに公用語になっていて、マオリの家族の中には家ではマオリ語で会話をするという人もいるし、マオリ語で授業をする学校もある。また、テレビでもマオリ語の番組が放送されている。

だからニュージーランドで暮らしていると、マオリ語をよく耳にする。マオリ語を聞いていると、英語よりもどちらかといえば日本語によく似ているように感じる。それは、マオリ語は5つの母音、a, e, i, o, u と10個の子音、h, k, n, ng, p, r, t, w, wh からできていて、子音が連続して続くことはない、といった、日本語とよく似た構造をしているのも一つの理由だろう。そして、マオリ語の言葉には、日本語とよく似た発音で、なんとなく日本語とよく似た意味のものもある。

例えば、マオリ語で、kai というのは食べ物のことだ。周りを海に囲まれたニュージーランドに暮らしているマオリの人たちが食べ物のことをkai と呼ぶのは、なんとなく日本語の貝を想像させる。では、マオリ語でika はどんな意味かといえば、それは魚のことだ。これも、日本語で海に住むイカを想像して、なんだか納得してしまう。他にも、katakata は笑うという意味だったり、puku はお腹の意味だったりする。

また、男性のことはtane 、女性はwahine だ。そして、犬はkuri 、学校はkura 、川はawa 、服はkaka 、息子はtama 、娘はtamahine 、子どもはtamariki という。

数字は、1から10まで順番に、tahi, rua, toru, wha, rima, ono, whitu, waru, iwa, tekau となっている。waruやiwaなどは日本語にもある音なので、8は悪くて9は岩みたいなのだろうか、などと考えてしまうが、これらは日本語とは全く関係ないのだろう。ちなみに、ロトルアのマウンテンバイクトレイルの中で、駐車場から一番近いトレイルの名前はtahi という。一番最初のトレイルという意味でマオリ語の一がついているのだろう。

明日2月6日はワイタンギデーの祝日。1840年2月6日は、ニュージーランド北島ワイタンギで、先住民族マオリ族とイギリス王権との間でワイタンギ条約が締結された日だ。各地で式典が行われる。

キックオフNZのSNS