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今年の9月初めから12月にかけて、ニュージーランドではNew Zealand’s Got Talent(NZGT) というテレビ番組が放送され、高い人気があった。

NZGTは、Britain’s Got Talent に始まり世界各国で製作され放送されているGot Talent シリーズの一つで、歌、ダンス、パフォーマンスなどの素人のコンペティションだ。ものすごく簡単に言えばその内容は「ニュージーランドの素人名人会」だけれど、イメージは全く異なる。

9月初旬にテレビ番組が放送を開始するまでには、オークランドを初めとして各地でオーディションが行われた。ロトルアでも行われ、たくさんの人が参加したようだ。オークランドで行われた本大会では、91歳の女性が「マイ・ウェイ」を熱唱したり、JGeeks というマオリの男性4人組みがコメディーを交えたダンスをしたり、ジャグリングやドッグショー、マジックなど、たくさんの「タレント」が披露された。ちなみにJGeeks のメンバーの一人は、キックオフNZ の、ある留学生のホームステイファミリーの親戚で、たまにそのホームステイに泊まっていたりする。私も少しだけ話をしたことがあるが、とても優しい好青年だった。

そして12月2日に放送された最終回で優勝したのは、15歳の女性Clara Van Wel だ。彼女は単に歌を歌うのではなく、自分で作詞作曲もするシンガーソングライターだ。歌もうまいけれどその曲がすばらしくて、アメリカのジュエルを彷彿とさせる雰囲気だ。南島の最北端、ワイナリーで有名なブレナムの高校生で、話をするときは小さな町の高校生という雰囲気だが、歌いだすと聞く人の心を動かす力を感じさせる。

素人参加の演芸番組というと、見ているほうもプロのようなレベルをあまり期待しないのだが、Clara Van Wel はプロとしても十分通用すると多くのニュージーランド人が感じただろう。そして、決勝戦で歌ったWhere Do You Find Love のシングルが明日ニュージーランドで発売される。また、アルバムも来年には出る予定だそうだ。

ひょっとしたら近い将来、日本でも人気が出るかもしれない。

Clara Van Wel のグランドファイナルのパフォーマンス

JGeeks のセミファイナルのパフォーマンス