入学基準英語力
昨年の6月から約10ヶ月間ロトルアの語学学校に通って、今はオークランドの専門学校でホテルマネージメントを専攻している留学生が、学校の休暇を使って久しぶりに訪ねてきてくれた。
彼が語学留学を始めた日から数えて約1年1ヶ月。今では英語でのコミュニケーションは全く問題が無いようだし、専門学校の授業にもきちんとついていっているようだ。ただ彼が言うには、ニュージーランドでは語学学校にしか通ったことが無かったので、ニュージーランドの現地の学生も一緒に机を並べて勉強する専門学校の授業の進め方には、最初は戸惑ったし、授業中他の学生がどんどん先生に質問をするのにも驚いたようだ。特に最初の1~2週間はとてもしんどかったと話してくれた。
でも彼の持ち前のやる気と真面目さで、すぐに授業のやり方にも慣れ、先生にも質問ができるようになって、その上クラスで友達も増えて、今ではニュージーランドで生まれ育った学生から、「宿題を教えて」と言われるまでになったそうだ。彼はそういうことをさらっと話すのだけれど、そこまでになるには、かなりの努力とつらい時間もきっと経験したのだろうと思う。
ニュージーランドの大学や専門学校での留学を希望する学生には、入学基準英語力が各学校、各専攻別に示される。そして日本からこれらの学校に留学を希望する人はまず、IELTSなどの英語の試験でその最低ポイント以上を取ることを目指す。ロトルアで語学留学をしていた彼も、今年の3月にIELTSを受験して、入学基準に足るポイントを取得している。
ただ、最低限の英語のポイントを取得することがイコール、ニュージーランドの大学や専門学校の授業についていける力がある、ということではない。英語力の基準はあくまでも入学するための最低の基準で、少し厳しく言えば、それくらいの英語力がないと入学さえも許可されない、ということだ。
そしてやはり大きなポイントは、ニュージーランドの大学や専門学校の授業の進め方、そしてその授業に参加している学生の勉強態度だろう。日本の大学や専門学校とニュージーランドのそれらとは、授業の進め方も違うし、クラスの学生が授業に臨む態度も大きくことなる。日本での学校教育しか経験の無い学生が、いきなりニュージーランドの大学や専門学校に入ると、英語力よりも最初はそこに大きな戸惑いを感じると思う。
彼は、「やっぱり、高校生くらいのときからニュージーランドに来て、現地の学生と一緒に机を並べて勉強するという経験をすることは、とてもいいことだと思う。」と言っていた。
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