この人は大丈夫だと感じる留学生
15年以上たくさんの留学生たちを見てきた。
いろいろな留学生がいたけれど、年齢にかかわらず、あ、この人は大丈夫だ、と留学スタート時期に感じる人も少しだけれどもいた。
どんな人がこの人は大丈夫だと感じる留学生なのかと言うと、 まずはこちらの質問に対して自分の言葉で何かを返してくる人だ。
例えば私が「何で留学に来ようと思ったの?」と聞いた時、 英語力を伸ばそうと思ったからですとか、ニュージーランドで友達をたくさん作りたいですとか、あるいはお父さんが今のうちに留学に行っておいた方がいいよと言ったからです、など、内容は何でもいいけれどとにかくこちらの質問に対して何かを考えてそれを自分の言葉で表現する、そんな人は、あ、この人は大丈夫だと感じる。
そして、とにかく自分で動こうとする留学生に対しても、同じように感じる。
例えば、学校で自分が次に行く教室がわからなかった時、とにかくどこかの教室に入ってみて名前を名乗ったり、 留学生担当の先生のところに聞きに行ったり、通りがかった現地の生徒に自分の時間割を見せて身振り手振りで聞いてみたり、そんなことができる人は、あ、この人は大丈夫だと感じる。
私達に対する返事の内容や学校での行動は、スムーズではなくても、とにかく自分で考えて返事をする、あるいは自分で行動をしてみる。
留学をスタートさせた時期からそんなことが少しでもできる人、そんなふうにしようという態度を見せる人は、大丈夫だと感じる。
そして私たちがこの人は大丈夫だと感じた留学生たちには、できるだけそれをストレートに伝えるようにしている。「今の段階で、それだけ自分で考えて返事ができれば君は大丈夫だよ」とか「それだけ自分で行動できれば大丈夫だよ」などと伝える。
そうすることで、それからの留学生活に何が必要なのか、どんなことが大事なのか、ということを留学生にわかってもらえればと思う。
もちろん、最初から自分で考えたり自分で動いたりできる留学生はごくわずかだ。ほとんどの人は、私たちの質問に対して考え込んでしまったり、わからないことがあれば誰かの助けをじっと一所で動かずに待っていたりする。
けれど中には、留学をスタートさせた時期から年齢に関わらず、自分の考えを表現できたり自分からとにかく動くことができる留学生がいる。そんな留学生に出会ったら、その後の彼ら彼女らの成長をとても楽しみに感じる。
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