子ども達はコントロールされている
日本は夏休み。仕事もお休みの方も多く、留学生の親御さんや学校見学の方々も、たくさんニュージーランドにきていらっしゃる。
留学のこと、学校のことなどいろんな話をさせていただく。そしてやはり日本からいらっしゃった方は、日本とニュージーランドの違い、教育やコーチングの違いについても、とても興味を持たれる。
多くの方がおっしゃるのが、「日本の子ども達は、コントロールされているように感じる」ということだ。学校でも、ラグビーなどのスポーツの練習や試合でも、先生やコーチ、保護者など周囲の大人達が、子どもを様々な方法でコントロールしようとしている、と皆さんおっしゃる。それに比べてニュージーランドの子ども達は、自分で勝手に考えて動いていると感じるようだ。
日本では、学校やスポーツチームで、大人達はずっと子ども達の行動を監視していて、指示通りに動かない子どもがいると注意して、みんな同じ行動をさせようとする。ニュージーランドでは、子ども達は自由に動いて、周囲の大人もじっと監視しているようには見えない、という。
どちらがいいという話ではなくて、興味深いのは、多くの親御さんがニュージーランドにいらっしゃって気付くことが、子どもが「コントロール」されているかどうか、という点ということだ。
子どもを監視しコントロールすることができれば、そこにいる全ての子ども達が同じことを同じように同じレベルでやることができるようになるだろう。それが求められる場面もたくさんあるに違いない。逆に、子ども達が自由に動くことができれば、やる気があってどんどん先に進む子どもはどんどん伸びていくだろう。
では、自分は留学生達や周囲の子ども達、そして自分の子どもをコントロールしようとしているのだろうか、と最近考える。もしコントロールしようとしているなら、きっと、自分が大人として子どもをコントロールできる、と思っているのだ。
そして大人は子どもをある程度コントロールすることが本当にできるのだろうか、とも考える。あるいは、大人がどれくらい子どもをコントロールする必要があるのだろうか、あるとすれば、どんな場面なのだろうか、とも思う。
コントロールすること自体は悪いことではないし、必要な場面も多いだろう。でも、基本的にどのように子ども達に接するか、ということは、常に考えなければならないだろう。その基本的な、大人が子どもに対する態度、姿勢が、日本とニュージーランドでは大きく異なるということなのだろう。
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