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パスポートの更新をして思ったことがある。

自分が自分であることを証明する方法は、実はない。

パスポートの申請方法についてはまたこのブログでも書こうと思っているけれど、パスポートは、自分が自分であることを証明する書類として広く認められている。そのためには、パスポートを取得する時に、その人が本当にその人であることが100%証明されていることが前提だ。

けれど実はそうなっていない。パスポートをIDとして使えるのは、写真と名前と生年月日とサイン、などの複数の項目が全て「その人のものである」ことが必要だ。名前と生年月日は、日本なら戸籍謄本などに記載がある。ただ、パスポートの「写真」と、「名前と生年月日」が、ある一人のものであることを証明することは難しい。サインも同様だ。

戸籍謄本を持ってパスポートを取得しようとする人が、戸籍に記載されている人と同一人物かどうかの証明が難しいというのも理由の一つだ。また、最近ニュースでも話題になったけれど、写真で見れば同一人物に見える別人もいる。一卵性双生児などもそうだろう。

ニュージーランドでは、その人が本当にその人であるこをを第三者が書類で証明する、という方法も取られる。けれど、例えその手紙に嘘がないとしても、その人が本当にその人であるかどうかは、他の人には100%は証明できない。単にある人が、その人が本当にその人である、と言っているだけだからだ。

そもそもどの方法も、自分が自分であることを証明するためには、自分以外の人に証明をしてもらわなければならない。自分以外の人が作った書類でしか自分を証明できないからだ。もし自分が作った書類で自分を証明できるのなら、そんな簡単なことはないし、「私は私なんです」と言うだけで私が私であることを証明できるのなら、証明など不要だ。

映画ではないけれど、世の中にはきっと実際に、異なる名前のパスポートを複数持っている人もいるだろうし、出生した戸籍でない戸籍の人間として生活している人もいるだろう。

そう考えると、その人が本当は誰かということを証明することは出来ないし、あなたは誰か、ということを、100%他人に証明することもできないのだ。