年齢は数字ではない
以前に「今の自分の年齢は、生まれてから生きてきた自分の個別の年数で、その人自身のもの」だと書いた。(「年齢はその人自身のものだから 」)
そこで書いたのは、たとえば、13歳は今から楽しい人生がたくさん待っている年齢、20歳はもう大人、45歳は分別がつく年齢、還暦はもう若くないなどという、年齢という数字が持つ「一般的な意味や期待」を考えて、それを自分に当てはめて、その意味や期待通りに振る舞う必要はないということだ。
そして、年齢の意味をわかりにくくしているのは、それが一つの数字で表されることだと思う。
13歳というと13歳のイメージがわくし、20歳というと20歳の人や行動を思い浮かべる。45歳や60歳という一つの数字からそこに期待されるなにかを求める。
でも、年齢は、「その一つの数字が表す何か」だけではないだろう。
20歳というのは、20歳のその時のその瞬間のその数字が持つ意味を表すだけではなくて、20歳の「その人」が生まれてから20年間生きてきたその間の、毎年、毎日、毎時間、毎分、毎秒の「ずっと連続した集積」を表している。
だから、年齢が表す数字は、その人が生まれてからそれまで、どのように生きてきたのか、何をしてきたのか、どんなことを考え、どんな行動をしてきたのか、そしてさらに、今この瞬間何をしているのかを表しているのだ。
その全てがその人の年齢といえる。
だから、13歳とか20歳とか、45歳とか60歳という年齢は、その数字が小さいとか大きいとか、どんなイメージで何が期待されているのかなどというものではなくて、その人の生まれてからそれまでの人生がどのようなものだったのか、ということなのだ。そしてその中身とそれが意味することがとても重要だと思う。
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