返事だけでは
子どもを育てているとよくわかるけれど、返事があっても、全く聞いていなかったり、わかっていなかったりすることがよくある。
「自分の部屋をきちんと片付けておきなさいよ!」と親が言うと、「わかった!」とか「はい」とか「はぁ~い」などという返事が返ってくる。
しばらくして見に行っても、部屋の状態は全く変わっていない。一日経っても、二日経っても、そして一週間経っても、部屋は片付かないままだ。
なんで片付けないの!片付けるって言ったじゃないか!と親が言うと、「片付けるなんて言ってない!」と子どもは怒る。
確かに、「はい」と返事をしただけで、子どもの口から「片付ける」という言葉は出ていない。そしてそんな屁理屈が、親の怒りに火をつける。
子どもは、親の言っていることをほとんど聞いていないのだ。わかった!と言ってもわかっていないし、はい、と返事をしても覚えていない。だから親がもう一度「本当にわかったの?!」などと聞くと、「わかった、わかった!」と子どもは2度繰り返す。だいたい、人が返事を2度繰り替えす時は、全くわかっていないか、その会話を早く終わらせたい時だ。
そうやって、どんどん会話がかみ合わなくなってきて、最初の、部屋を片付ける、という目的からそれて、返事の仕方や言葉遣い、さらには、最近の生活態度にまで話が広がる。
さっさと部屋を片付けていれば、こんなことを言われなくてもいいのに、と親は思う。なんで今そんな関係のない話をするの!と子どもは思う。
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