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娘がまだ生まれてすぐの頃、ニュージーランドで同じような年齢の子ども達が集まるグループやイベントに参加することがあった。

そこで会った親御さんに、「お子さん、とてもかわいいね!」と言うと必ず、「そうです!すごくかわいいでしょう!特に目がきれいなんですよ!」などという返事が返ってきて、最初はとても戸惑った。

日本の感覚では、自分の子どもを褒められたときに「そうでしょう!うちの子はすばらしいんです!」とは絶対に言わない。「いやあ、そんなことないですよ。なかなか言うことを聞かないし、運動もできないんです。」などと「謙遜」の言葉を返すのが「普通」だ。

文化の違いと行ってしまえばそれまでだけれど、どちらが子どもにとって良いのだろうか、という視点で考えたとき、子どもの目の前で「謙遜」するよりも、思いっきり褒めてやったほうがいい、という意見もある。私もそれに賛成だ。

たとえお世辞であっても、自分が他人に褒められたとき、自分の親がそれを否定するか肯定するかは、子どもにとってはとても大きなインパクトがあると思う。もし自分の親がそこで自分を認めて褒めてくれるような発言を他の大人に向かってすれば、それを聞いた子どもは、ほんの少しでも自信を持つかもしれないし、親に認められていると感じるかもしれない。

最初は戸惑ったけれど、しばらくすると私も、「うちの子は、すばらしいんですよ!」と平気な顔をして他人に言うようになった。言うようになった、というよりも、「謙遜」などしていたら、ニュージーランドでは逆に怪訝な顔をされる。

日本でも、自分の子どもを人に褒められたときには、とりあえず否定せずに柔らかく肯定する、くらいできれば、子どもに与える影響も変わってくるかもしれない。