できるだけ手を出さない
昨日のこのブログ「大人はわかっていない」でも書いたけれど、留学生達や自分の子どもを見ていると、ついつい「こうあるべきだ」とか「こうすべきだ」と言ってしまう。また、今から何かをやろうとしている時に、「これをしなさい」とか「それはしてはいけません」とか「それをやるときには、こうしなさい」などと口を挟んでしまう。
確かに、危険を避けることは必要だし、大人として親として、その時にしっかりと伝えるべきこともある。でもその一言を伝えることで、結局マイナスの影響を与えてしまうことも実はあるだろう。
だから、若い人達に、大人として親として伝えている言葉をもう少し減らしてみてもいいと思うし、若い人達がやろうとしていること、置かれている状況に対して、大人がコントロールするのではなく、まずは若い人達が何をどうするのか、その状況でどう考えて動くのか、をじっくりと見てから、その後で大人が動くのも大切だと思う。
以前ある留学生の親御さんが、「できるだけ手を出さないようにしています。これは、手を貸すよりもとても大変なことです。」とおっしゃっていた。その留学生は、高校生の時から自分できちんと考えて行動できる人だったし、礼儀も作法もきちんとしていたし、留学先の学校でも周囲の学生や先生の評価もとても高かった。
周囲の大人は若い人達が失敗をすることを恐れずに、大人がコントロールし過ぎないように、口をできるだけ出さずに、いろんな状況に身を置いているのを見守り、手を出さず、予想もしなかったようないろんな経験をしてもらい、そして、失敗したりうまくいかなかったりしたところから一緒に考える、というのが、実は若い人達がその人自身の能力を伸ばし、発揮し、成長していくことを助けるのだと思う。
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