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留学生の中には、「僕は誉められて伸びるタイプなんです」と自ら真剣に言う人がたまにいる。

人間誰しも、人に認めてもらいたいし、周囲から評価されることが行動のモチベーションになっていたりもする。だから、「僕は誉められて伸びるタイプなんです」と言いたい気持ちはよくわかる。

でもそれは「だから僕を誉めてください」と言っているのと同じことだ。もっと言えば、「誉めるだけでしからないでください。」と言う意味にもとれる。「誉められて伸びる」と言うのは、どちらかと言えば誉める側の人間が言う言葉で、誉められる側が使うと、それを求めているように受け取られる。

だからこそ私はできるだけ人を誉めるようにしている。特に若い高校留学生に対しては、小さなことでも「すごいね」「それはいいね」「さすがだね」などと言う。もちろん、そう思わないときに無理矢理言うことは絶対にないし、すごくないときにすごいとも言わない。だから、誉め言葉というよりも、率直な感想を素直に伝えているに過ぎない。そしてそれが、留学生のやる気やモチベーションにつながるのなら、それはうれしいと思っている。

アドラー心理学などでは、誉めることもしかることも、相手をコントロールすることにつながるのでやめるべきだという考えもあるようだが、私はそれには賛成できない。高校留学生逹を見ていると、誉められることでモチベーションが上がり、成長したりスキルが向上したりしている。誉められる一言で人生が変わる人もいるだろう。

だから逆に言えば、自ら「僕は誉められて伸びるタイプなんです」などと言わない方がいい。それを言った後で誉められても、誉めた人が本心で言っているのか、「誉めてほしい」と言われたから言っているのか、わからなくなる。

私は留学生に対しては、変なお世辞は言わないけれど、本当にすごいなぁ、と感じたら必ず誉めるようにしている。そしてその一言が留学生の成長に少しでもつながっているのであれば、とてもうれしい。