2014

米国のフェイスブックが、約70万人のユーザーのニュースフィードを操作して、投稿内容がユーザーに与える心理的影響を実験していたそうだ。これは、フェイスブックも認めているようで、研究を行った人が謝罪をしている。

この実験はユーザーには知らされていなかったから、ユーザーは誰も気付かなかったようだが、米国科学アカデミー紀要で公開された論文から、この実験の事実が明らかになったとのことだ。

研究者の立場からすれば、とても興味深い実験で、結果も期待していたものが得られたに違いない。でも、ユーザーからすると、大きな気持ち悪さが残る。そして、フェイスブックで行われていることが他のサイトで行われていない、という確証はどこにもないことにも思い当たる。

フェイスブックなどに文章や写真を限定公開で投稿して、「これで友達以外は見られない」と安心している人もいるけれど、フェイスブックのサーバーにアップした時点で、その文章や写真は彼らのところにあるのだ。いくら限定公開の設定にしたところで、データが自分の手元を離れ、遠い異国の地のコンピュータの中にあるのは事実だ。

もうすでに慣れきってしまっているネット社会だけれど、こんなニュースを見るたびに、もうすでに引き返せない、とんでもないところまで来てしまったのではないか、と思う。

キックオフNZのSNS