無料な時代

ディズニー映画「アナと雪の女王(Frozen)」は日本でもすごく流行ったし、映画館でみんなで歌う、などという映画鑑賞の仕方も登場したようだ。

映画がヒットした理由はいろいろあるだろうけれど、おそらくLet It Go という歌も大きな要因の一つだろう。映画の中の歌があれだけ流行るのは、テレビの影響ももちろんあるだろうけれど、やはりYou Tube などのインターネットの影響がかなり大きい。ディズニーは映画を上映する前からYou Tube の公式チャンネルで映画の中の歌をフルで流していた。少し前までなら考えられないけれど、このやり方が曲をヒットさせ、映画をヒットさせる要因になったと思う。

You Tube にアップされているということは、世界中で誰もが無料で曲をフルバージョンで聴けるということだ。一昔前までなら、映画の中の曲を聴くためには、タイトルを探してレコードショップに行って、そのレコードがあれば購入して家でプレーヤーで聴く必要があった。つまりコストがかかった。でも今は、無料でどこでも何度でも聴ける。

映画の曲だけではなく、多くの音楽アーティストがインターネット上に公式サイトや公式チャンネルを持って、無料で曲のフルバージョンを公開する時代になってきた。また、月々定額を支払えば、制限無しにいろんな曲をダウンロードして聴けるサービスも出てきて、アーティストが作った曲が入ったアルバムを買ってCDで聴く、などという人の方がもはや少なくなった。

歌だけではなくて動画も同じで、映画そのものもインターネットでダウンロードしてレンタルしたり購入したりできる。映画は無料というわけではないけれど、例えば大学の講義などは無料で全世界に公開されるようになってきたし、TEDなども無料で視聴できる。

今までは手に入れるためにお金を支払っていた音楽や動画は、今ではインターネット上にデータとして載せられ、公式に無料か今までよりも非常に安価で視聴できるようになっている。音楽や動画を提供する側から見ても受け取る側から見ても、すごい時代になった。

この急激な時代の変化に、送り手として受け手としてどう関わっていくのか、考えなければならないだろう。

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