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12月16日日曜日に、第46回衆議院議員総選挙が行われる。

1998年に公職選挙法が改正されて、2000年5月以降の国政選挙に対して在外選挙が行えるようになったので、ニュージーランドで暮らしていても、今回の選挙に投票することができる。

海外で暮らす日本人が在外選挙を行う場合は、必ず日本の市町村役場に海外転出届を出している必要がある。そうでないと国内の選挙人名簿に登録されることになる。そして、在外選挙を海外で行うためには、在外選挙人名簿の登録申請を事前に済ませて、在外選挙人証を手に入れておかなければならない。この在外選挙人証がなければ、在外選挙はできない。

ところが、在外選挙人証の登録申請から取得までには、約2ヶ月ほどかかる。だから、今回のように選挙が急に決まった場合は、海外に暮らしてすぐの人などは間に合わない人も多くいるだろうと思う。

しかも、この在外選挙人証の登録申請の流れが、とても複雑だ。まず海外で暮らす人は大使館や総領事館などの在外公館に在外選挙人証登録申請書を提出する。在外公館は3ヶ月間以上の居住を確認して受け付けた申請書を日本の外務省に送付。外務省はその申請書を該当する市町村の選管に郵送し、選管が在外選挙人名簿への登録をする。その後、在外選挙人証を発行する。そして、市町村の選管は、在外選挙人証を一旦また外務省に郵送し、外務省が在外公館に郵送し、在外公館が本人に交付する。これでやっと、「在外選挙人証登録」が完了だ。

流れを文字で読むだけでも疲れるが、実際にやるともっと疲れる。

そして選挙のときも、在外選挙人証登録のときと同じくらいややこしい流れで投票をしなければならない。

まず海外からの在外選挙の投票方法には大きく2つあって、在外公館での投票と郵送投票がある。ニュージーランドの在外公館は、ウエリントンのニュージーランド大使館、オークランドの総領事館、クライストチャーチの出張駐在官事務所の3つある。これらの3つの街で直接投票ができない人は、郵送投票をすることになる。

郵送投票の流れは以下の通りだ。まず、投票用紙請求書と在外選挙人証を、市町村の選管に直接郵送するところから始まる。投票用紙請求書はウエブサイトからダウンロードできるが在外選挙人証はもちろん現物を封筒に入れて郵送する。10日から2週間ほどで市町村から、投票用紙が郵送されてくる。

ここで「あれっ?」と思う方もいらっしゃるだろう。今回の選挙の公示日が12月4日で投票日が16日。だから、公示日に投票用紙を郵送請求していると投票日に投票するには絶対に間に合わない。また、選挙日が決まったのは11月中旬頃だったから、それからすぐに行動を起こしてもぎりぎり間にあうかどうか、といったところだ。

市町村の選管から郵送で送られてくるのは、小選挙区の投票用紙、比例区の投票用紙、内封筒2枚、外封筒2枚、在外投票送付用封筒1枚、郵便投票送付についての案内、そしてこちらが郵送した在外選挙人証だ。

送られてくるのはこれだけだ。同封されている手紙には、「候補者一覧については、選管のホームページで確認してください」と書かれてある。在外選挙をする人はインターネットに接続できることが前提となっている。でもその割には、何をするのも原本に手書きで書いたものを郵送しないと投票までこぎつけないのは、何故だろう。しかも、郵便投票送付についての案内の最後のページは、次回の選挙のために使ってくださいと書かれた投票用紙請求書になっている。でも投票用紙請求書はウエブサイトから簡単にダウンロードできる。わけがわからない。

そして、公示日以降は、インターネットでの選挙活動が禁止されている。もちろん候補者一覧は選管のホームページで見ることができるが、一覧だけ見ても投票できるわけではないだろう。

選管から送られて来た投票用紙を前にして、さて、どうやって候補者や政党の情報を手に入れようか、といつも悩む。悩みながら目に入るのは、郵便投票送付についての案内に書かれてある、「貴重な一票です。必ず投票しましょう。」という文言だ。丁寧に斜体になって四角で囲んである。

投票しようと思うから、わざわざ手間隙をかけて投票用紙を郵送で請求しているのだ。でも送られてくるのは投票用紙だけで、立候補者や政党についての情報は何一つなく、インターネットで一覧を見てください、と言う。そして公示日以降はインターネットで選挙活動が禁止されている。そのうえ、必ず投票しましょうと呼びかけられたら、いくら温厚な私でも、「あなたに言われなくてもそんなことわかっている」くらいのことは、言ってしまいそうになる。

投票は、用紙に候補者名や政党名を書いて、それぞれ内封筒に別々に入れ封をして、内封筒をさらに外封筒に別々に入れて封をして、外封筒には、投票記載日、投票記載国名、サインをそれぞれにして、さらに2つの外封筒を一緒に在外投票送付用封筒に入れて封をして、日本の選管に郵送する。もちろん投票日までに届かなければ無効となるので、1週間くらい前には投票用紙に記入して発送する必要がある。

会社の設立でさえオンラインで完了するニュージーランドで暮らしていると、この在外選挙のやり方は何とかならないものか、といつも思う。もし在外選挙をもっと簡単にできるようにしますという公約を掲げている政党があれば、それだけで注目してしまうかもしれない。