英語を読む力と書く力も必要だ

ニュージーランドに語学留学に来る学生の多くは、英語の読む、書く、の力よりも、聞く、話す力をつけたい、と思って来るだろう。なぜなら、読む、書くの力は日本でも何とか自分の力でつけることができるし、日本の学校でも教えてもらったけれど、聞く、話す力は、日本ではなかなかつけることが難しいし、学校でもほとんど教えてくれなかった、という人が多いからだ。

確かに、わざわざ留学に来なくても、英語を読んだり書いたりする基本的な力は日本でもつけることができるだろう。また、日本の学校では、読み書き中心の授業が多く、聞く力や話す力をつけることは難しいかもしれない。だから、ニュージーランドの語学学校やホームステイでどんどん英語で会話をすることは、日本では伸ばせない英語力を伸ばす一つの方法だ。

でも、全ての語学留学生が、読む力と書く力よりも、聞く、話す力を伸ばすのがいいのか、というとそんなわけではない。特に、語学学校を終えた後、ニュージーランドのポリテクニックや大学、私立の専門学校への進学を考えている学生、あるいは、英語環境で仕事をしようと思っている学生は、聞く、話す力は当然のこと、読む力と書く力もしっかりと伸ばす必要がある。

なぜなら、ポリテクニックや大学での授業は、先生の話すことをその場で聞き取って理解し、クラスメイトとディスカッションをして理解を深めるとともに、大量の英文の資料やテキストを毎日読んで授業の予習復習をし、アセスメントでは、短い時間にたくさんの英文を書いて自分の理解度を表現することが求められるからだ。だから、語学学校に通っている間に、ポリテクニックや大学の先生の話すことを理解する聞く力を伸ばし、クラスメイトとディスカッションする話す力をつけるだけでは、ポリテクニックなどで単位を取得することは難しい。そこでは必ず、大量の英文を毎日読んで理解し、レポートや試験で自分の理解を英文で表現する力が求められる。どちらかと言えば、読む力と書く力のほうが、アカデミックな英語力の部分だと言えるかもしれない。

そして、英語環境の仕事場では、ポリテクニックや大学のそういう環境で1年~数年間勉強した人たちと一緒に仕事をするのだ。聞く、話すの力だけでは仕事がスムーズに回らないこともあるだろう。

短期留学生や、英会話力の向上が目的の方もたくさんいるだろう。そういう方は、語学留学にいらして、英語環境にどっぷりつかって、どんどん会話をすると力は伸びる。でも、他に目的を持って留学に来る人は、読む、書く、の2つの力も、かなりの時間を割いて勉強する必要があるだろう。

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