歳を取ると変化に対応できなくなる

日本はもちろん世界が急激に変化しているこの時代、パラダイムシフトという言葉を目にすることが増えてきた。

ウィキペディアによると、「その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化することをいう。」ということだが、広義では「「発想の転換」や「見方を変える」、「固定観念を捨てろ」、「常識を疑え」などから始まり「斬新なアイディアにより時代が大きく動くこと」まで、さまざまな意味で使われている。」とのことだ。

簡単に言えば、今までの常識や価値観が根本的に変わる、ということだろう。

日本のバブル経済の時に当然と考えられていた認識や価値観は、バブルが崩壊して劇的に変化した。インターネットが普及して、それまで当然と考えられてきた認識や価値観も大きく変わった。これらも、パラダイムシフトが起こったと言えるのだろう。

広義では、社会全体の価値観だけではなく、個人の価値観や認識、常識が劇的に変わることも含まれているようだから、ある人の価値観や認識が何かのきっかけで大きく変わることもパラダイムシフトと呼んでもいいのだろう。

そして、世の中全体がパラダイムシフトを起こしている今の時代は、個人個人もそれに合わせてパラダイムシフトをすることが求められる。そうしないと、時代について行けない。

でも、だんだん年齢を重ねてくると、時代のパラダイムシフトに適応するように自分もパラダイムシフトを起こすということが、できなくなってくる。自分が築き上げてきた立場やよりどころとする常識や価値観を、根本的にしかも急激に変えるには、相当な覚悟とエネルギーが必要だ。歳を取ると、自分が持っている常識や価値観を全く疑わなくなるし、ましてやそれを根本から変えるなどということは、なかなかできない。

特に、生まれてから一度もパラダイムシフトを経験していないような人は、歳をとってからそれを実行することは、ほとんど不可能と言ってもいいかもしれない。

でも、これからどんどん時代は変わっていく。それに合わせて自分も変えていくことが求められる。

だったら、若いうちに少なくとも一度は、自分の中でパラダイムシフトを経験しておくべきではないか。一度したパラダイムシフトの経験は、歳を取ってからそれが求められたときにも活きてくる。

でも、個人でパラダイムシフトを経験するために、時代や社会が大きく変わるのを待つことはできない。

自分の中でパラダイムシフトを経験するためには、今自分が身を置いている社会や常識、価値観から遠く離れることが必要だ。今いる場所を出て、今つきあっている人達と異なる人達と出会い、今の時間の使い方を大きく変える。そんな経験をすることで、自分の中にもパラダイムシフトが起こる。

若いうちに自分の中でパラダイムシフトを一度でも経験した人は、これから時代が大きく変わっても、それに対応できる力をつけることができるだろう。

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