高校留学生活は思ったよりも早く過ぎる

3年間から5年間の長期の高校留学は、留学を始める前はとても長い期間に感じるけれど、いざ留学が始まると、そうでもないことがわかる。

例えば3年間の高校留学の場合、1月末に渡航して2月上旬頃から新学年の授業が始まるけれど、最初の3ヶ月間は生活に慣れ、基本的な英語力をつけるのに精一杯の期間だ。だから、留学前に「あれもしよう、これもしよう」と思っていたことは、4月末くらいまではなかなか手が回らない。そして5月から第二学期が始まり季節は冬になる。その頃から友達と少し会話ができるようになり、授業で先生が言うことも理解できるようになってくるし、ある程度のルーティーンは見えてくるけれど、まだまだ新しいことがどんどんあって、それについて行くことで一日が終わる。そして授業中に行われる到達度を測るテストで、自分の英語力の未熟さを味わい、「もっと英語力を伸ばさないと」と思う。

7月の上旬には2週間のスクールホリデーがあるけれど、遅くても6月頃にはその計画を立てないと、あっという間に過ぎてしまう。そして7月から始まる第三学期が留学初年度で最も充実した学期になり、それ故に時間が経つのは早い。10月には第四学期が始まるけれど、Year 11 以上の学年になると11月第二週から試験期間に入るので、第四学期は実質1ヶ月間ほどだ。そして留学初年度が終わり、11月末から12月初旬には日本に一時帰国する。

留学2年目はとても大切な1年間だ。留学1年目の経験を生かし、いつ頃どんな行事があり、いつ頃どんな勉強をしなければならないかを理解し、ラグビー留学生はいつ頃どんなトレーニングをしてどんな試合が行われるかに合わせて、体調を整える。また、Year 13 の第二学期にはほぼ卒業後の進路を決めておかなければならないので、Year 12 のうちに、進学先の情報を集め、できるだけ準備を進めておく必要がある。3年間の高校留学が充実していて、そして卒業後に希望の進路に進めるかは、Year 12 で、どんな生活をして、どれほど情報を収集し、どれほど準備をするか、に大きくかかっている。だから、一日一日が真剣勝負で、ぼーっと過ごしている暇はあまりない。

そして最終学年のYear 13 になると、日本の大学を受験する人は、遅くても第二学期の間にTOEICなどの英語の試験を受験して結果を出しておかなければならないし、ニュージーランドの大学やポリテクニックに進学する人は、必要な単位を最終的にクリアできるように勉強しなければならない。9月には日本の大学もニュージーランドの大学やポリテクニックも、出願や試験が始まる。そうしているうちに第四学期が始まり、試験期間を経て、日本に帰国する日がやってくる。

だから、留学生活だけを考えると、高校留学は4年間から5年間を強くお勧めしている。最初の一年間がほぼ生活に慣れて英語力を向上させる期間であること、最終学年が進学を中心とした準備と受験に割かれることを考えると、3年間の留学ではやり残すことも多いと思う。また、ラグビー高校留学生では、二年目以降に実力が発揮できる人が多く、1st XVに入るには、3回のシーズンだけでは時間が足りないと感じるだろう。

来年からニュージーランドに長期で高校留学にいらっしゃる方は、渡航した日からいいスタートが切れるように、日本で計画を立て、英語力をできるだけ伸ばし、体調を整えて、思っているよりも時間は早く過ぎてしまうことを頭に入れていらしてください。そして、留学が始まったら、学校や私たちのサポートを頼りに、毎日を充実した日にしてください。

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