孤独を感じるのは周りに人がいるから

誰もが孤独を感じることがあるだろう。親元から遠く離れて暮している留学生ならなおさらだ。

でもたとえば周囲の人達から無視されると孤独を感じるけれど、それは、自分のことを無視する周囲の人達との関係がもともとあるからだ。

孤独は、自分以外の人達との関係から生まれると言えるかもしれない。

言い換えれば、誰かとの関係があるからこそ、孤独になるのだ。

もちろん、無人島に流れ着いた人も孤独を感じるだろう。けれど、それは、自分以外に誰もいないという状況で、誰かがいて当然という前提がこわれたからこそ感じる感情だ。その島に誰もいないことが当然で、しばらくは誰もやってこないと腹をくくったら、孤独も感じなくなるかもしれない。

だから、孤独とは、周りの人との関係がゼロになってまったく一人ぼっちになることではなく、誰かとの関係があるからこそ、その中で感じる感情なのだと思う。

もっと言えば、無視もされず、気にかけてくれる人が大勢いて、いろんな人との関係がうまくいき、誰かとの関係にあつれきや抵抗を感じないときこそ、ほんとうの強烈な孤独を感じるのかもしれない。

人との関係というぬるま湯の温度と自分の体温が同じで、その関係自体がないもののようになにも感じないとき。人間関係に悩むこともなく、自分が人との関係の中で生きていることにさえ気づかないとき。

そんなときにふと感じる激しい孤独が、ほんとうの強烈な孤独なのかもしれない。

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