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先日のこのブログ「全てに長けていなくても」で、得意な分野を見つけてそれを伸ばすのもアリなのだ、と書いた。

例えば中学や高校では、ニュージーランドでも日本でも、あまり得意でない分野があると、まずはそこを伸ばすことを考える。先日も書いたけれど、いろんなことができるにこしたことはないので、苦手な分野を伸ばし行くのもいいことだ。

でも、得意な分野を持っているのなら、その分野に時間とエネルギーを注いでどんどん伸ばして行くという選択肢も、同じようにあってもいい。

ニュージーランドには、主に小学生を対象とした、得意分野を伸ばす「New Zealand Centre for Gifted Education (NZCGE)」という教育システムがある。

NZCGEではMind Plusという小学生対象のプログラムを実施している。Mind Plus は、得意な分野を持つ児童を対象に、週に一回朝から夕方まで授業を実施する。Mind Plus に通う児童は、通常の学校の授業を週に一回抜けて、代わりにMind Plusの学校に行き授業を受ける。もちろん、在籍している小学校でも欠席扱いにはならない。

そしてMind Plusでは、得意な分野を徹底的に伸ばす。だから、教室の児童全員が前にいる先生の方を向いてじっと座って一斉授業を受ける、という形式ではなく、それぞれがばらばらにそれぞれの課題をこなしていく。もちろん、先生の言うことをみんな一緒に聞くこともあるし、チームで作業をすることもある。けれど、基本は、自分の得意分野を個人個人で伸ばして行くプログラムだ。

Mind Plusの学年最初の授業は、自分がどの分野が得意か、という自己分析から始まる。そして、Mind Plusでその得意分野をどのようにどこまで伸ばして行くのかも、自分でまず考えてみる。

Mind Plusの先生は、「ここでは、苦手な分野には一切タッチしない。得意な分野だけにフォーカスしてそこを伸ばして行くのです」とはっきりと言う。

ちなみにMind Plus の入学には選考があるが、一度入学が許可されれば、小学校卒業まで在籍できる。また、費用は、保護者、Mind Plus、そして通常通っている小学校で分担するので、保護者の負担は3分の1だ。

得意分野を持った児童を小学生のうちからどんどん伸ばして行く。プログラムに参加する児童は、自分が得意分野を持っていることを自覚し、それを伸ばすことで自信もつけていく。そしてそれを社会全体でサポートする。とてもいいシステムだと思う。