ルーザーを作ろうとする人

日本を出てニュージーランドで自分でビジネスを始めて20年。いろんな人に出会った。

この人はすごいと尊敬できる人もたくさんいたし、私を助けてくれた人達も多い。また文化やバックグラウンドが異なっても気が合う人もたくさんいた。

でも中にはコミュニケーションが苦手な人もいて、こちらが一所懸命うまくやっていこうとしても結局いい関係を築けなかった人も少しいた。

ある人は、こちらがどんなコミュニケーションの仕方をしても、どうしても誰かをルーザー(負けた人)にしようとする人だった。コミュニケーションの目的は、誰かが勝って誰かが負けること、それを明らかにすること、と考えているようだった。そして誰かをルーザーにすることで、その人は自分がウイナーだと確認をしようとしていたのだと思う。

仕事でもプライベートでも、コミュニケーションをする時には、どちらが勝ちとか負けとか関係ないことも多いし、もしそういうことを考えるのであれば、誰もがウインウインになるようなコミュニケーションをすればいいと思うのだけれど、その人は誰かを負けさせることで自分の立場を誇示したいと思う人だった。

「私のほうが立場が上です」「これを最終的に決めるのは私です」「他の人は私に従っていればいいのです」「あなたが指摘する以外にもっと大切な他のポイントがあって私はそれを指摘できます」「私は間違っていません」「あの人はよく間違いを犯します」直接そんな言葉は口にしないけれど、暗にそういうコミュニケーションをする人がたまにいる。そして、最後はその人だけがいい気分になることを優先し、他の人の気持ちは考えない。

それでもうまくつきあっていければいいのだろうけれど、会うたびにこちらがルーザーになることでうまくいくとも限らない。結局その人はどんな人ともうまくいっていなかったようだ。

他の人をルーザーにしても、ほんとうはその人が勝っているわけではないのに。

そんな人がもし周りにいたなら、残念ながら距離を置くのが最も良い方法だろう。

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