常識を疑う
「そんなこと、常識だろ!」と他人に何かを強要することは、時には正しく、時には間違っている。
「年上の人を敬いなさい」「きちんと挨拶しなさい」「人を傷つけてはいけません」などと大人が子どもに言ったとき、「なぜ?」と聞かれるけれど、そんなとき、いろんな理由を説明するのもいいけれど、「それは常識だ」の一言でもかまわないと思う。
でも、常識など、場所や時代で大きく変わるし、同じ場所同じ時代でも、また年齢によって異なることも多い。
例えば留学に来れば、今まで自分が常識だと思っていたことが全くそうではなかった、という経験を誰もが必ずする。そしてそんなことが続けば、自分の今までの常識って一体何だったのだろう、と疑い始めるし、もっと深く考えれば、常識と呼ばれている存在そのものも疑わしくなってくる。
常識など、場所や時代、年齢によって大きく異なると実感した留学生が日本に帰って、「そんなこと、常識だろ!」と言われたら、そう言う人の考えの狭さや経験の貧しさを感じ取ってしまう。「あなたが言う常識は、世界中どこでも通用するものでは決してないし、あなたの常識が私の常識であるとは限らない」と思う。
今までの自分の常識を疑う。そんな経験ができるのも、留学生活のいいところだと思う。
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