生徒の判断を信じる
このブログでも何度か書いたけれど、ゴールデンウイーク期間中に福岡で、サニックスワールドラグビーユース大会が開催され、ニュージーランド代表としてロトルアボーイズハイスクールが参加した。ロトルアボーイズハイスクールのラグビーチームは大会後、岩手県を訪問し、岩手県選抜チームと試合をしたり、ラグビーワールドカップが開催される釜石市のスタジアム建設予定地を訪問したりした。
私も彼らにずっと帯同していたけれど、日本の高校生の例えば修学旅行などと比べると、少し違ったところがあるように感じた。
例えば、生徒達は遠征の全日程表をもらっているようだけれど、それを見ている人は誰一人いない。毎日朝と夕方にミーティングがあり、一日の予定が伝えられるだけだ。しかも口頭で一度だけ。それでその日一日みんな問題なく動く。
ただ、細かい予定は知らされないので、目的地についてバスを降りるときに、「今からここで何をするのか」とか「ランチはいつ食べられるのか」などという質問が飛ぶ。先生やコーチも詳細を把握していないこともあって、先生からも私に同じような質問をされることがあった。
また、最終日の夜は、盛岡で短い時間だったけれど自由時間があった。夜の繁華街、先生達もホテルに待機して何かあったときのために対処の準備もしていたけれど、結局何も問題なく、生徒達は夜の盛岡を楽しんでいた。引率の先生は、「Boys 達は正しい判断をしたようだ」とおっしゃっていた。いちいち「ここに行くな」とか「こんなことをしてはいけない」などと細かいことは生徒には言わず、「我々先生は、君たちが正しい判断をして行動することを願っている」とだけ生徒に伝えていた。
今後の予定は次の日だけ、生徒の行動に細かい指示は出さない、生徒の判断を信じる、というやり方は、日本の高校生の団体旅行ではなかなか見られないのではないか。
ロトルアボーイズハイスクールの先生と生徒達の関係を見ていると、いちいち細かい指示をその都度出して生徒の行動を管理するよりも、それぞれの生徒の判断を信じて、その判断に対してアドバイスを伝える。そんなニュージーランドのやり方のほうが、結局は先生の負担も少なくなるし、生徒達も自分で考えて行動するようになるだろうと思った。
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