バスの窓から
ニュージーランドは観光国なので、各都市を結ぶ長距離バスも発達している。先日、ロトルアからオークランドまで長距離バスに乗った。
ハミルトンを過ぎるとWaikato Expresswayに入る。Waikato Expressway は、ハミルトンの南にあるケンブリッジから、ハミルトンと越えて北上し、1号線と2号線の分岐点にあるPokenoあたりまでを結ぶ現在建設中の高速道路で、今は部分的に開通している。 ハミルトン市内からハントレイあたりまではすでにできあがっていて、大型バスでもとても快適に走行する。
ハミルトンを中心とするワイカト地方は、ファームが広がる平地で遠くに山が見える。その山々もあまり高くはないので、Waikato Expressway を走っていると、遠くを低い山に囲まれたファームの中を突っ切って走っている感じがする。
もうすぐハントレイというところでふと窓の外を見ると、きれいなアーチ状の虹が出ていた。虹の両端は、平地のファームにしっかりとついていて、虹の上の方まで半円にきれいに見えた。
思わず、「おぉー」と声を出しそうになって、さぞかし他の乗客も驚いて見ているだろうと思って周りを見ると、私以外一人も窓の外を見ていなかった。半数は腕を組んで寝ていて、もう半数の人達は一生懸命スマホをいじっていた。
曜日や時間帯の関係で、乗客に若い人達が多かったのもあるかもしれない。でも、よく虹が出るニュージーランドでも、とびきり美しい虹がバスの窓から見られるのに、誰も気がついていなかったのはとても残念だった。
スマホの中よりも、電車やバスの窓から外を眺めるほうが、もっといいものが見られることも多いのだ。
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