日本脱出論

日本にしばらく滞在して感じたのは、日本はまだまだすばらしい国だ、ということだ。

最近は、日本はすでにだめだとか、将来日本はだめになるなどという情報がネットなどでもたくさん出ている。確かに、いろんな問題はあるだろう。日本特有の問題もある。でも、ニュージーランドのロトルアでずっと暮らしている私が東京や大阪に滞在して感じたのは、「日本ってすごい国だ」だ。

バブル期に比べると経済的には弱くなってきているのは間違いないけれど、今でも普通に、週末の飲食店は並ばないと入れないお店も多いし、夜遅くまで人が町に出ているし、終電に近い電車でもたくさんの人が立っている。日本にずっと暮らしている方にとっては当たり前の風景だろうが、海外から見れば経済的に十分繁栄しているように見える。

だから、「日本という国がだめだから海外に出ましょう」という「日本脱出論」のような考え方は、少し違うように感じる。今、たとえばニュージーランドでの留学を考えている方は、日本もいいけれどやはりニュージーランドで学ぶ方が「自分にとって」良い選択だ、と考えていらしていただくのがいいと思う。国全体ではなく「個人」として日本の環境よりもニュージーランドの環境を選ぶ、ということだ。

留学や移住を勧める根拠として「日本という国全体が悪くなっていく」という人もいるようだが、そんなことを言えば、他の国に行ってもその国がこれからどんどん繁栄していことが保証されているわけではない。だから、留学や移住を考えるときには、日本という選択肢を捨てるところから始めるのではなく、たとえばニュージーランドという選択肢をポジティブに選ぶ、という態度で話を進めていくのがいいと思う。

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