オークランドの高校がラグビーの試合をテレビ放映しないことを決定
先週のNZ Herald に、「オークランドのラグビー強豪高校が参加する1Aという大会では、今後、試合のテレビ放映やネットでのライブストリームを行わない」ことを12校の校長先生の合意で決定したことが報道されていた。
ニュージーランドの高校ラグビーの1stXVの大会は、オークランドの強豪高校の1A、北島の男子校のSuper 8など、全国をいくつかの地域に分けて冬のラグビーシーズンに大会が行われている。
そして10年以上前から、Sky Sportsのテレビ番組では、決勝戦を含めていくつかの試合がライブ配信されているし、3年ほど前からはネットでもライブストリームで世界中に配信されている。
今回の決定は、「過度の注目を集めることによって、高校生アスリートに多大なプレッシャーを与えている」ことが主な理由だという。今回の決定は、元オールブラックスヘッドコーチの、Sir Graham Henry氏も同意しているとのことだ。
テレビやネットで放映されることで高校生選手たちが過度な注目を集めているので、今は、生徒たちの健康で健全な学校生活に焦点を当てる時だという。
簡単に言えば、まだ18歳以下の高校生にとっては、ラグビーで全国的に注目されることよりももっと大切なことがあって、高校生は高校生活に集中できる環境を学校が整えるべきだし、高校スポーツやアスリートにコマーシャリズムを持ち込むべきではない、ということだろう。
すでにSNSなどでは賛否両論いろんな意見が出ているようだ。テレビやネットで放映されなければ優秀な選手がその後のチャンスを断たれてしまう、という意見も当然あるし、もし大事な試合で大きなミスをすれば、それが全世界に放映されているのとそうでないのとでは、その後のその選手に与える影響が全く違う、という意見もある。
弊社では、中学高校留学生に対しては、基本的には、名前と顔が同時にわかるような発信はできるだけしないようにしている。たとえそれがスポーツや学業、課外活動で優秀な成績を残した場合であっても、弊社が最初の情報源として、中学高校留学生の顔と名前を同時にネットなどに掲載して世界に発信することで、その時だけではなくて、将来的に彼ら彼女らにプレッシャーを与えたり、不利益を被る可能性を考えてのことだ。
簡単に言えば、18歳以下の中学高校留学生の健康で健全な留学生活に彼らができるだけ集中できるようにしようと思っている。この弊社の考え方は、今回の1A の校長先生たちと似ている。
もちろん、今までには、弊社のこのブログを日本のテレビ制作会社の方が見て、その後弊社の留学生がテレビ番組で取り上げられたことも何回かあったし、ラグビー高校留学生が弊社の情報から、取材されたこともあった。
でも、ほとんどの場合、元の弊社のブログや情報では、18歳以下の留学生たちの顔と名前が同時にわかるような掲載の仕方はしていない。たとえばテレビ制作会社の方の場合には、弊社にまずはコンタクトをしてこられて、弊社から留学生と保護者に連絡をとり、その後テレビ取材に進んだ、という経緯がほとんどだ。
日本でも、高校スポーツは、野球を初めとしてテレビやネットで大きく取り上げられている。それによって、人生の大きなチャンスを掴んだ選手もたくさんいるだろう。
でも、その陰で、過度なプレッシャーに耐えられず人生が変わった人もいるかもしれない。
今回のオークランドの校長先生たちの決定が、今後ニュージーランドの高校ラグビーや高校スポーツにどのような影響を与えていくのか、与えないのか、今後に注目だ。
Top Auckland school principals say live broadcast of 1st XV rugby is an unhealthy level of scrutiny
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